ドナルド・トランプ米大統領は18日、長男が5月にバハマで行った2日間の結婚式の費用を肩代わりしていたロシア大統領府(クレムリン)とつながりのあるロシア人実業家に、返済を行ったと明かした。
友人による結婚式のプレゼント
ドナルド・トランプ・ジュニア氏と妻のベティナ・トランプ氏は14日、インスタグラムで「親しい友人」であるウマル・クレムレフ氏がバハマで「2日間にわたる素晴らしい」祝賀会を「非常に寛大にも催してくれた」と公表していた。この高額な贈り物を巡り、倫理面や外国勢力からの影響を懸念する声が上がっていた。
トランプ氏は大統領執務室でAFPの取材に対し、「(友人のおごりは)完全に認められていることだが、私の理解では彼は既に返済した」と説明。「友人が結婚式をプレゼントしてくれたのだろう。よくあることだ。私自身もこれまで多くのパーティーを催してきた」と息子の行動を擁護した。
返済の経緯と発覚の背景
ジュニア氏が事前の説明で返済について触れていなかった点を追及されると、トランプ氏は「その報道を知った際に本人に確認したところ、『ううん、父さん、返済するよ』と言っていた。それは少し前の話なので、既に返済は完了しているはずだ」と語った。
この問題は、調査報道サイト「プロパブリカ」が、クレムレフ氏が数十万ドル(数千万円)に上るパーティー費用を支払ったと報じたことで発覚した。トランプ氏は当時、クレムレフ氏とは面識がないと述べていた。また、イラン情勢をめぐる協議で多忙を極めていたため結婚式には出席していなかった。
クレムレフ氏の経歴と懸念
クレムレフ氏は国際ボクシング協会(IBA)の会長を務めているが、国際オリンピック委員会(IOC)は財政統治や倫理上の懸念をめぐる度重なる警告を経て、IBAとの関係を断絶している。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2026年4月、クレムレフ氏に「友好勲章」を授与した。IBAが発表したプレスリリースには、プーチン氏とクレムレフ氏が握手する写真が掲載された。また、IBAのウェブサイトには、2025年9月にトルコのイスタンブールで開催されたイベントで、ジュニア氏がクレムレフ氏と共にステージに立つ写真も掲載されている。
ロシアの独立系調査報道メディア「プロエクト」によると、クレムレフ氏はタジキスタン出身で、中堅のボクシングプロモーターとして活動したのち、ロシアの高官警護を担う連邦警護庁(FSO)との関係を深めたという。また、同メディアはクレムレフ氏が親クレムリンのバイカー集団「ナイト・ウルブズ」のメンバーでもあると報じている。ナイト・ウルブズのメンバーは、2014年3月にロシアがクリミア半島を一方的に併合した直後に同地に大挙して乗り込んだほか、ウクライナ東部で親ロシア派分離主義勢力と共に戦闘に参加した実績もある。



