直方市の旧妓楼「一心楼」が国の登録有形文化財に、大正期建築の特徴色濃く
直方市の一心楼が国の登録有形文化財に、大正期建築の特徴

福岡県直方市山部に残る旧妓楼「一心楼」の建物が、国の登録有形文化財(建造物)となる見通しとなった。国の文化審議会が17日に行った文部科学相への答申で、主屋・表門と袖塀が新たに登録されることが決まった。7月20日には一般公開が予定されている。

炭鉱景気で栄えた公認遊郭の遺構

市教育委員会などによると、一心楼は明治以降に炭鉱景気を背景に設置された公認遊郭「二字町遊郭」の一つ。最盛期には14軒の妓楼が連なっていたが、現存するのは1916年(大正5年)創業とされる一心楼のみ。その希少性と歴史的景観への貢献が評価された。

主屋は木造2階建てで、建築面積は約350平方メートル。1階には遊客用の出入り口「顔見せ部屋」やそれを仕切る欄間、外窓を覆う格子、20個余りの小部屋、当時流行した円形の窓など、妓楼建築の特徴が色濃く残る。

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閉鎖後は共同住宅として活用

二字町遊郭は1958年に閉鎖。その後、一心楼の建物は共同住宅として約10年前まで使用されていた。現在の所有者が購入後、文化的価値を認識し市側に相談。地域住民の協力も得て登録に至った。

市教委の田村悟学芸員は「当時の直方が石炭産業で栄えていたことを示す建築物だ。地域の歴史を語り継ぐ貴重な建物として見てほしい」と語っている。

福岡県内から他にも答申

今回の答申では、福岡県内から一心楼のほか、石炭会館(北九州市若松区)、千栄寺本堂(久留米市)、児嶋家住宅主屋・米蔵・門及び塀(太宰府市)も登録される見通し。

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