天皇陛下の異例ご発言「国民の理解が得られるものに」皇室典範改正に暗雲
天皇陛下異例ご発言 皇室典範改正に暗雲

皇族数の確保を目的とした「皇室典範改正案」の今国会での成立に、暗雲が立ち込めている。政府がまとめた改正案の内容に対し、関係者のみならず多くの国民からも疑問や反発の声が相次いでいる。さらに、高市早苗首相が与野党による協議を経ずに、自民党と日本維新の会で詳細を詰めるよう維新幹部に求めたことで、野党が猛反発しているのだ。

歴史的な皇室典範改正の行方

今回の改正案をめぐっては、6月10日に皇族数の確保に関する衆参両院全体会議で各党派の見解が出そろい、衆参両院の議長・副議長が皇室典範改正の前提となる「立法府の総意」を取りまとめた。これを受け、木原稔官房長官が19日に衆院議長公邸で正副議長と面談し、政府骨子案を説明し大筋で了承を得た。政府は22日に「改正案要綱」を正副議長に提示した上で、各党派に説明する段取りだ。政府としては、月内に最終的な改正案を閣議決定し国会に提出、会期内の成立を目指す。成立すれば、2017年6月の「天皇陛下(現上皇さま)の譲位特例法」以来の歴史的な皇室典範改正となる。

「令和の藤原氏」誕生の懸念

しかし、この改正案の内容には早くから疑問が呈されている。特に、皇族数を確保するための方策として、旧宮家の男系子孫を養子として迎える案が浮上していることに対し、「令和の藤原氏」誕生を懸念する声も上がっている。すなわち、皇室に代わって実権を握る外戚が出現するのではないかという危惧だ。また、天皇陛下が先日、皇族数確保について「国民の理解が得られるものに」と異例のご発言をされたことも、事態の深刻さを物語っている。

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与野党協議の混乱

さらに、高市首相が野党との協議を軽視した行動に出たことで、局面は一層複雑化している。首相は自民党と日本維新の会で改正案の詳細を詰めるよう維新幹部に求めたが、これに対し立憲民主党など野党は「与党と維新の内輪だけで決めるのは民主的手続きを無視している」と猛反発。改正案の成立には、与野党の幅広い合意が不可欠であり、今回の首相の動きがかえって協議の進展を妨げる結果となっている。

天皇陛下のご発言の重み

天皇陛下のご発言は、皇室の在り方に関する国民的議論を促すものと受け止められている。ジャーナリストの泉宏氏は「陛下が自らの立場で公に意見を示すことは極めて異例であり、それだけ皇室典範改正が重大な問題であることの表れ」と指摘する。国民の理解を得るためには、拙速な改正を進めるのではなく、丁寧な議論が求められている。

会期末まで4週間

会期末まで4週間足らずとなる中、政府は改正案の早期成立を目指すが、与野党の溝は深まる一方だ。国民の間でも、皇族数確保の必要性は理解しつつも、具体的な方法については懐疑的な意見が多い。今後の動向が注目される。

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