福島帰還困難区域、2026年度に初の避難指示解除へ 政府が方針固める
福島帰還困難区域、2026年度に初の避難指示解除へ (07.03.2026)

福島帰還困難区域で2026年度に初の避難指示解除へ 政府が方針を固める

政府は2026年度、東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点区域(復興拠点)から外れた地域に設けた「特定帰還居住区域」の一部で、初めて避難指示を解除する方針を固めました。この決定は、長く避難生活を余儀なくされてきた住民らが古里で営みを再開させるための環境が、ようやく整い始めることを示しています。

牧野京夫復興相が明らかにした解除の見通し

東日本大震災と原発事故から15年となるのを前に、牧野京夫復興相が報道各社の取材に応じ、特定帰還居住区域の避難指示解除の見通しを明らかにしました。政府は希望者全員の帰還を2020年代に実現させるとの方針を掲げており、牧野氏は「2026年度から最初の帰還が実現できる見通しで、順次、避難指示を解除していく」と述べています。

特定帰還居住区域の制度と進捗状況

政府は2023年6月、復興拠点から外れた地域の避難指示解除に向け、除染とインフラ整備を進める特定帰還居住区域の制度を創設しました。これまでに、以下の6市町村で計約2350平方キロに区域が設定されています。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ
  • 双葉町
  • 大熊町
  • 浪江町
  • 富岡町
  • 南相馬市
  • 葛尾村

双葉町と大熊町では先行して2023年12月から除染が始まり、双葉町では2025年11月に下長塚、三字(さんあざ)、羽鳥の3行政区で立ち入り規制が緩和されました。町も2026年度内にこの3行政区の避難指示解除を目指しており、第1弾として位置づけられています。

課題と今後の展望

一方で、避難指示解除後も住民が安心して暮らせる環境の構築に向けた課題は多く残されています。双葉町を含む被災地では、特定帰還居住区域などに戻る考えのない住民の家屋が荒廃し、倒壊や火災発生の恐れがあるとして、帰還した住民の生活の妨げになると指摘されています。対策を早急に提示するよう求められてきたものの、政府は今も具体的な方策を示していません。

政府は将来的に帰還困難区域全域の避難指示を解除する姿勢を堅持していますが、実現に向けた道筋は不透明なままです。高市早苗政権は第3期復興・創生期間(2026~2030年度)で「さまざまな課題の解決に取り組む」と強調していますが、その実効性が問われる状況が続いています。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ