北陸新幹線の延伸ルートの議論で、国土交通省が与党に示した費用対効果(B/C)の計算手法が疑問視されていることについて、金子恭之国交相は8日の記者会見で「お答えを差し控える」と述べ、詳しい言及を避けた。
「不適切」との指摘、複数の識者から
このB/Cを巡っては、特定のルートが優位になるような基準で計算していたことが分かり、複数の識者から「不適切だ」という指摘が出ていた。
延伸ルートを巡っては与党の自民党と日本維新の会が昨年12月から協議。自民党が推す「小浜・京都ルート」と維新が推す「米原ルート」など八つのルート案の比較をしていた。
桂川案は「正式なプロセス通じて決めて頂いたもの」
B/Cは着工を判断する際の指標の一つ。国交省は6月、8ルート案のB/Cを与党に示した。このB/Cを踏まえ与党は7月、小浜・京都ルートのうち、JR桂川駅(京都市)付近を通る「桂川案」で検討を進めることで合意した。
だがB/Cの算出にあたっては、桂川案を含む小浜・京都ルートが、比較の上で優位になるような前提を置いていた。同ルート以外の7ルートは費用が膨らむ形になっており、複数の識者が問題があると指摘している。
記者会見で、この問題についての見解を問われた金子氏は、桂川案は「正式なプロセスを通じて決めて頂いたもの」だとして、「その他のことについてお答えすることは差し控えたい」と回答。さらに「有識者の方々がB/Cも含めいろいろなことを勘案し、長きにわたって検討して頂いたことを受け止めていきたい」とし、計算方法などについて言及することはなかった。



