岸田首相、マイナンバーカードと運転免許証一体化法案を閣議決定、来年通常国会提出へ
岸田首相、マイナ免許一体化法案を閣議決定

政府は7月14日、マイナンバーカードと運転免許証を一体化するための関連法案を閣議決定した。岸田文雄首相は同日の閣議後、記者団に対し「国民の利便性向上と行政のデジタル化を強力に推進する」と述べ、来年の通常国会への法案提出と、2028年度からの本格運用開始を目指す方針を明らかにした。

一体化の概要とメリット

この法案は、マイナンバーカードのICチップに運転免許証の情報を搭載し、1枚のカードで両方の機能を持たせるもの。現行の運転免許証は更新時に警察署や免許センターへの来所が必要だが、一体化後はマイナンバーカードの更新手続きと同時に行えるようになる。また、運転免許証の更新時に必要な講習もオンラインで受講可能となる見込みで、警察庁は「年間約800万人の更新手続きの負担軽減につながる」と試算している。

さらに、マイナンバーカードに搭載された運転免許情報は、警察の交通取り締まりやレンタカー会社での本人確認にも利用可能となる。政府は、これにより「行政手続きの効率化と国民の利便性が大幅に向上する」としている。

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スケジュールと課題

政府は来年の通常国会に法案を提出し、成立後、2028年度からの運用開始を目指す。しかし、システム開発や自治体との連携、セキュリティ対策など、多くの課題が残る。特に、マイナンバーカードの普及率は2026年7月時点で約73%にとどまっており、運転免許証保有者(約8200万人)の全員がカードを取得するとは限らない。このため、政府は「当面は従来の運転免許証も併用可能とする」としている。

また、プライバシー保護の観点から、カード内の情報が不正に読み取られるリスクを防ぐための対策も求められる。政府は「ICチップの暗号化やアクセス制御を徹底する」と説明している。

関係者の反応

警察庁幹部は「システムの安定性確保が最優先。国民が安心して利用できる環境を整えたい」と述べた。一方、運転免許証の更新を担当する都道府県警察からは「オンライン講習の導入で人手不足の解消につながる」と歓迎する声がある。しかし、一部の自治体では「システム改修に多額の費用がかかる」との懸念も出ている。

政府は今後、地方自治体や関係省庁と連携し、詳細な制度設計を進める方針だ。

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