マイク・ポンペイオ米国務長官は9月1日、パキスタンを訪問し、同国政府に対し核兵器管理の強化を要請する見通しであることが明らかになった。訪問は、核拡散防止を目的とした国際的な取り組みの一環であり、米パ関係の緊張緩和も狙いとしている。
核管理強化の要請
米国務省高官によれば、ポンペイオ長官はパキスタンのシャー・マフムード・クレシ外相との会談で、核兵器の安全な管理体制の構築を強く求める方針だ。同高官は「パキスタンが核兵器の管理を強化することは、地域の安定にとって極めて重要だ」と述べた。パキスタンは核兵器を保有する数少ない国の一つであり、その管理体制には国際社会から懸念の声が上がっている。
米パ関係の現状
米パ関係は、アフガニスタン和平プロセスやテロ対策を巡り近年緊張が続いている。トランプ政権はパキスタンに対し、アフガニスタンのタリバンとの和平交渉で協力的な姿勢を求めてきた。ポンペイオ長官の訪問は、こうした課題に対処し、関係改善の糸口を探る機会と位置づけられている。
専門家の見解
戦略問題の専門家であるイスラマバード大学のアーメド・ラシッド教授は、AFPの取材に対し「米国の圧力はパキスタンに一定の影響を与えるが、核兵器管理はパキスタンの主権に関わる問題であり、簡単には譲歩しないだろう」と指摘した。また、パキスタン政府は核兵器を「抑止力」として重視しており、その管理強化は自国の安全保障に直結するとの認識を示している。
訪問の意義
ポンペイオ長官のパキスタン訪問は、インド太平洋地域における米国の戦略の一環でもある。中国の影響力拡大に対抗するため、米国はパキスタンとの関係強化を模索している。ただし、核問題やテロ支援疑惑など、両国間には依然として多くの課題が横たわっている。



