バイデン米大統領は21日、中国からの輸入品に対する大規模な追加関税を正式に発表した。半導体や電気自動車(EV)、太陽光パネルなど戦略的に重要な分野を標的とし、最大100%の関税率を適用する。この措置は、中国の不公正な貿易慣行に対抗し、米国内の重要産業を保護する目的があるとされる。
関税の詳細と対象品目
今回の追加関税では、半導体関連製品に50%、EVに100%、太陽光パネルに50%の関税がそれぞれ課される。また、リチウムイオン電池や重要鉱物、医療用品なども対象に含まれる。関税は段階的に導入され、一部は即時発効、残りは2026年までに実施される予定だ。
ホワイトハウス高官は記者団に対し、「中国が知的財産権を侵害し、過剰生産能力を政府主導で拡大していることが、米国の雇用と国家安全保障を脅かしている」と述べ、関税の正当性を強調した。
背景と影響
この決定は、トランプ前政権下で始まった米中貿易摩擦の継続と位置づけられる。バイデン政権はこれまで、トランプ時代の関税の一部を見直してきたが、中国からの輸入額が過去最高を更新する中、強硬策に転じた。
経済専門家は、追加関税が米国のインフレを悪化させる可能性を指摘する。一方、米国の半導体やEVメーカーは、中国からの部品調達コスト上昇を懸念している。米国半導体工業会(SIA)は声明で、「関税はサプライチェーンの混乱を招き、業界の競争力を弱める」と警告した。
中国商務省は即座に反発し、「断固として対抗措置を取る」と表明。米国製品への報復関税を検討していると報じられている。米中両国の緊張は、世界経済に新たな不確実性をもたらしている。



