オーストラリアに着任した中国の劉勁松新大使が、首都キャンベラの中国大使館へ向かう際に公共バスを利用し、車内でオーストラリアの一般人と会話を交わしたと明らかにした。
バス移動で交流
劉大使は24日にオーストラリアに着任。大使館のウェブサイトに掲載された声明で、「光栄に思うと同時に、責任を深く自覚している」と述べた。
劉大使はシドニーからキャンベラまでバスで移動したとし、「車内でオーストラリアの一般人と歓談し、その体験を心から楽しんだ」と述べた。
両国関係の改善と残る緊張
中国とオーストラリアの関係は、スコット・モリソン前首相の時代に冷え込み、中国側は石炭、大麦、ワインなどのオーストラリア産品に対して輸入禁止・制限を課した。
オーストラリア側は、外国の影響力工作に対する法整備、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の5G通信網からの排除、新型コロナウイルスの起源に関する独立調査の要求などの措置を取り、中国側の反発を招いた。
2022年の就任以来2度にわたり北京を訪問しているアンソニー・アルバニージー首相の下で、両国の関係は大幅に改善している。
だが、緊張の種は依然として残っている。オーストラリアは、中国軍による先月の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射実験を地域を不安定化させるものだと批判した。
中国は依然としてオーストラリア産鉄鉱石の最大の輸入国だが、オーストラリア政府はレアアース(希土類)業界における中国の投資に対する監視を強化している。
新大使の主張
劉氏は24日、「双方が互いの核心的利益と重大な懸念を尊重すべきだ」と主張。「わが国とオーストラリアの間には史的な恨みも利益相反もない。経済の補完性が非常に高く、互いを高め合うことができる」と述べた。
劉大使は、中国共産党の公式方針を擁護する強硬な発言でオーストラリア国内の注目を集めることの多かった肖千前大使から交代した。
劉大使は日本を担当するアジア局長を務めていた昨年11月、高市早苗首相による台湾有事に関する国会答弁を受けての外交論争で、日本外務省の金井正彰アジア大洋州局長と北京で会談した後、ポケットに手を入れたまま見送り話題となった。



