ホルムズ代替の紅海封鎖、原油調達に遅れ 経産省「必要量確保」もコスト増懸念
紅海封鎖で原油調達に遅れ、経産省「必要量確保」もコスト増懸念

経済産業省は25日、9月の原油調達量が前年比約8割に低下するとの見通しを発表した。中東情勢の流動化に伴い、ホルムズ海峡に加え紅海のバベルマンデブ海峡も事実上封鎖された影響で、日本企業が大幅な迂回ルートの利用を余儀なくされている。輸送コストの上昇は避けられず、最終製品への価格転嫁につながる恐れもある。

9月は前年比8割に、10月には回復見通し

経済産業省の発表によると、9月の調達量は前年比約8割、10月は同10割超を確保できる見通し。赤沢亮正経済産業相は25日の閣議後記者会見で、7月から前年比約10割が続いていた調達量が、9月のみ一時的に約8割に低下すると説明した。

放出済みの備蓄石油で穴埋めが可能なため、9~10月も国家備蓄の追加放出は見送る考えを示し、「日本全体で必要な量の確保ができている」と強調した。

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紅海封鎖で迂回ルート、到着に遅れも

調達量低下の背景には、イエメンの民兵組織フーシ派が7月に紅海の玄関口バベルマンデブ海峡の「海上封鎖」を宣言したことがある。同海峡は紅海の南側に位置し、アジア向け船舶の多くが通過する。

日本の主力調達先であるサウジアラビア産原油は、多くが西岸の紅海側ヤンブー港から積み出されているが、スエズ運河を経由する迂回ルートなどに切り替えられたことで、一部の日本到着分に遅れが出るという。

輸送日数は30日以上延長、コスト増は必至

バベルマンデブ海峡経由ルートは日本までの所要日数が約3週間だが、アフリカ大陸南端を回るスエズ運河経由ルートは約8週間と30日以上延びる。必要となるタンカーの数も増える。

主力の超大型タンカーは、積載量が半分程度を超えると運河の底に船底が接触するため、エジプト国内のパイプラインを活用して原油を外海の積み出し港まで運ぶ必要があるという。

10月調達分に占める中東産は購入時点で値下がりしたこともあり、全体の8割超に達する見込み。うちサウジ産の割合は公表されていないが、石油業界関係者は「相当量に上るだろう」と指摘し、サウジからの輸入量が多い企業では製品価格への反映可能性が高まるとの見方を示した。同関係者は「一刻も早い事態の収束を望む」と語った。

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