イスラエルのアミハイ・シクリ・ディアスポラ・反ユダヤ主義闘争相(リクード)は29日、フランスの極右政党「国民連合(RN)」のジョルダン・バルデラ党首(31)が2013年に反ユダヤ主義的な発言をしたとする調査報道をめぐり、バルデラ党首を擁護した。
バルデラ氏の立場と疑惑の内容
バルデラ氏は、国民連合では指導者マリーヌ・ルペン前党首に次ぐ事実上のナンバー2で、来年4月の大統領選挙でルペン氏が勝利した場合、首相就任が有力視されている。バルデラ氏は、仏ニュースサイト「メディアパルト」が報じたこの疑惑を否定している。
メディアパルトによると、バルデラ氏は17歳か18歳だった2013年、「プライベートチャット」で、ユダヤ人とシオニスト(ユダヤ人の民族的独立と国家再建を目指す運動シオニズムを支持し、行動する人々)は「他民族を支配し、蹂躙(じゅうりん)し、略奪しなければならない」と書き込み、イスラエルが「新世界秩序」の構築に固執していると主張したとされる。
シクリ氏の擁護とメディアパルトへの批判
シクリ氏はX(旧ツイッター)でバルデラ氏について、「イスラム組織ハマスに対抗する欧州において、最も毅然とした声を上げる人物の一人だ」と評価。「バルデラ氏は(2023年10月7日にハマスの襲撃を受けた)音楽フェスティバル『スーパーノバ』の現場や(同日に蹂躙されたイスラエル南部のパレスチナ自治区)ガザ地区との境界周辺のコミュニティーを訪問してくれた」「彼はサバイバーらと面会し、エルサレムで反ユダヤ主義と闘う姿勢を訴えた」と付け加えた。さらに、「スーパーノバ」の現場で自身とバルデラ氏が固く握手を交わす写真を投稿した。
シクリ氏はバルデラ氏を擁護する際、メディアパルトを糾弾し、同メディアの共同創設者であるエドウィー・プレネル氏がパレスチナ武装勢力を支援し「1972年ミュンヘン五輪でイスラエル選手団11人を殺害した男たちの側に立った」と述べた。シクリ氏は、メディアパルトの現社長であるカリーヌ・フトー氏についても「イスラエルを植民地主義国家と呼び、ジェノサイド(集団殺害)を理由にイスラエルへの制裁を要求している」と非難した。
大統領選への影響とバルデラ氏の反論
バルデラ氏に関する今回の報道は、2027年大統領選でのルペン氏の勝算が過去のどの大統領選よりも高い中で出された。バルデラ氏は「(左翼)活動家メディア」による今回の報道について、「大統領選を揺るかし、私の名誉を傷つけるためのネガティブ・キャンペーンだ」と糾弾した。