福岡県議会での金銭授受疑惑を巡り、吉松源昭(もとあき)議員が29日、当時の自民党県議団会長に1000万円を渡したと主張する日の前日に、同額を銀行口座から引き出したことを示す通帳記録のコピーを公表した。金銭の動きが具体的に分かる資料を明らかにしたのは初めてで、疑惑を調査する第三者委員会に提出した。
通帳記録の内容
報道陣の取材に応じた吉松氏によると、コピーは自身が代表の政党支部の通帳記録で、資料を精査した際に見つかった。2019年10月11日、知人の経営する会社から1000万円が振り込まれ、同15日に吉松氏自身が引き出した。記録には「吉松へ」と記されている。「個人で借りた金だが、知人が誤って政党支部の口座に入金した」とし、政治資金収支報告書には記載していないという。
吉松氏の主張と音声データ
吉松氏は、20年6月の議長就任前までに、当時所属していた自民県議団幹部へ計約2000万円を支払ったと証言している。うち1000万円は、当時の県議団幹事長・中尾正幸前副議長(議員辞職)の指示で、19年10月16日、当時の県議団会長・松本国寛議員に手渡したと主張。その前日に録音した「大金やけんね。管理しとかんとね」といった中尾氏の発言とする音声データも公開している。
今後の焦点
吉松氏は「私の主張と合う記録が出たのは状況証拠として極めて大きい。(当時の県議団幹部は)真実を話してほしい」と述べた。一方、松本、中尾両氏はいずれも授受への関与を否定している。