シュールな犬の「例の看板」、首都圏からバスツアー…東京の看板展でブームに
シュールな犬の「例の看板」、首都圏からバスツアー…東京の看板展でブームに

新潟県長岡市のペットショップ「松田ペット」の広告看板が、独特のタッチで描かれた「例の看板」としてファンの支持を集めている。先月、長岡市の街角に掲げられた看板や制作風景を見学するバスツアーが初めて催行され、首都圏などから来た60人がシュールな犬が描かれた「例の看板」を堪能した。

手描きの看板、約500枚を掲出

看板は縦90センチ、横180センチで、全て手描き。長岡、同県見附市などに約500枚掲出されている。雨や雪などによって色があせるため、松田ペットの松田保夫社長(82)が5年に1度の頻度で掛け替えている。

東京の看板展の成功がきっかけ

ツアー催行のきっかけは東京にある県のアンテナショップ「銀座・新潟情報館 THE NIIGATA(ザ ニイガタ)」が今春主催した「例の看板展in銀座」の成功だった。会期中、約2800人が来場したといい、反響を受けてツアーを企画した。当初は1度のつもりだったが、人気沸騰で日程を1日増やし、2度の催行にした。2度ともバスは満席だった。

先月5日のツアーには、ブームの火付け役となった写真同人誌「例の看板 フォトグラフ・コレクション」を手がけた長岡市の会社員新稲ずなさん(38)が同行。参加者は、看板が集中している地域や新稲さんが厳選した看板を見て回り、夢中で写真を撮っていた。

参加者はこの後、引退した初代の後を受け、2代目として看板を描いている青柳謹一さん(84)の制作現場を訪問。青柳さんが独特のタッチでビーグルの絵を仕上げる様子を固唾をのんで見守った。

「想像していなかった」と社長

50年ほど前から手描き看板を設置している松田社長はブームを「想像していなかった」といい、驚きを隠せない様子。看板が人気を集める理由について、青柳さんは「手描きならではのぬくもりがある」とみる。

ツアーに参加した埼玉県の女性会社員(49)は「眉毛や首の長さなど(描かれている犬)1匹ずつ表情や印象が違っていて楽しい。筆には重みがあり、絵師さんの大変さも実感した」と話していた。