和歌山市の尾花正啓市長(73)が24日、任期満了を迎え、市役所前で退庁式が行われた。集まった市民や職員らに、3期12年にわたる任期中の感謝を伝えた。
県庁出身、2014年に初当選
和歌山県紀美野町出身の尾花氏は、東大工学部を卒業後、県庁に入り、県土整備部長などを歴任。2014年の市長選で初当選した。2024年4月には膵臓がんに罹患したことを公表し、2026年3月に今期限りでの退任を表明していた。
退庁式で涙、市民へ感謝
正午からの退庁式で、尾花市長は職員に対し「(一緒に)知恵を絞りながら一つ一つの課題に真剣に向き合ってきた。コロナ禍もあり、大変苦労をかけたが、混乱を乗り越えて大きな実績を出してもらった」と述べた。市民に向けては「一人一人を拝見すると、いろんなことを思い出して胸がいっぱいになる。皆さんと一緒に活動したこと、そして皆さんの笑顔は一生の宝物だ」と涙ぐんだ。市民らから花束を受け取ると、拍手で見送られながら車に乗り込み、市役所を去った。
後任は尾崎太郎氏、25日に初登庁
9日投開票の市長選で初当選した前県議の尾崎太郎氏(61)は25日、市役所に初登庁する。退庁式を前に、尾花市長は報道陣の取材に応じ、任期を振り返って「全力を出し切った思い。災害の心配があるなかで危機管理に常に気を張ってきたが、肩の荷が下りる感じがする」と話した。後任の尾崎氏とは業務上の引き継ぎや意見交換を続けているとし、「(政策の)方向性は似ている。尾崎氏には論理的な面があり、私が進めて芽が出かかっている政策や市の課題など県と協力して頑張ってほしい」とエールを送った。
和歌山市は、犬塚康司副市長と瀬崎典男・公営企業管理者が24日付で退職すると発表した。後任は未定。副市長は、市議会の同意を得て市長が選任する。



