文化庁の文化審議会は17日、文部科学相に対して行った登録有形文化財(建造物)の答申に、岐阜県高山市馬場町の「旧瀬古写真館」を盛り込んだ。正式に登録されると、岐阜県内の登録有形文化財(建造物)は計289件となる。
昭和前期の写真館の姿を今に伝える建物
高山市教育委員会によると、旧瀬古写真館は同市の旧城下町に位置する木造2階建ての建物で、1934年(昭和9年)頃に建築された。2階には当時の撮影スタジオや、撮影用の小窓を設けた暗室が当時のまま残されている。外壁は洋風の意匠を取り入れたモルタル仕上げで、縦長の窓が特徴的だ。これらのデザインから、昭和前期における写真館の姿を具体的に知ることができる貴重な建造物とされている。
地域の歴史的背景を示す貴重な存在
同市教委文化財課の担当者は「近代以降に開発が進んだ地域で、当時新たに写真業が営まれたことを今に伝えている。地域の歴史的な背景を示す貴重な建物と言える」と述べ、その価値を強調した。旧瀬古写真館は、高山の旧城下町における近代化の一端を物語る存在として、文化財としての登録が期待されている。



