JR東海は6月22日、東海道新幹線で夜に出発し、車内で一晩過ごした後、早朝に関西に到着する特別列車「東海道ルミエールエクスプレス」を初めて運行すると発表した。この列車は、東京駅を夜22時台に出発し、翌朝6時台に新大阪駅に到着する計画で、2026年8月8日から運行を開始する。
運行概要と料金
列車は8月8日の午後10時台に東京駅を出発し、翌9日の朝6時台に関西(新大阪)に到着する。1回のみの運行で、通常の始発列車よりも早い時間に関西に到着するため、目的地での滞在時間をより長く確保できる。途中、静岡県の浜松駅で停車し、深夜0時から6時ごろまで車内で一晩を過ごす。浜松駅への到着後と発車前にそれぞれ30分程度、新幹線のドアを開け、係員のいるもとで、車内の自動販売機と喫煙所のみ利用可能。
料金は、東京発・新大阪着の普通車指定席で大人1人1万5000円の予定。専用の旅行商品を購入した利用者限定で乗車できる商品で、7月3日午後2時にJR東海ツアーズの申し込みサイトで販売する。普通車指定席に加え、グリーン車商品やこども用の商品も販売予定。グリーン車に乗っても東海道新幹線モバイルオーダーサービスは利用できず、おしぼりの提供もない。
停車駅と乗降制限
東京駅を午後10時に出発し、品川駅10時7分、新横浜駅10時18分の順に停車。品川駅と新横浜駅では降車できない。到着は京都駅6時44分、新大阪駅6時59分で、京都駅では乗車できない。つまり、東京駅から乗車し、京都駅または新大阪駅で下車する片方向のみの利用となる。
車内では、深夜0時から6時ごろまで停車中の浜松駅で一晩を過ごす。この間、車内の自動販売機と喫煙所のみ利用可能で、ドアは開放されない。乗客は座席で過ごすことになる。
名称の由来
列車名の「ルミエール」はフランス語で「光」を意味する。夜から目的地まで時間を有効に使えるという特徴を、朝の光と新しい一日の始まりをイメージできる言葉で表現した。JR東海は、この列車を「夜行新幹線」として位置づけ、ビジネスや観光の新たな選択肢として提供する。
関連商品と今後の展望
JR東海は、この列車に関連して、普通車指定席のほか、グリーン車やこども用の商品も販売する。グリーン車では、専用のWi-Fi環境やシートピーカー(NTTグループの技術PSZを利用した音漏れ低減機能付き)を備え、手元のデバイスとBluetooth接続できる。また、2027年度中には半個室タイプの座席を導入する計画も発表している。
JR東海は、この「ルミエールエクスプレス」を皮切りに、夜行新幹線の需要を探り、将来的な定期運行の可能性も検討する。今回の運行は、2026年8月8日から9日にかけての1回限りだが、好評であれば追加運行も検討される。



