皇室典範改正案成立「男系」「女系」の意味と課題を解説
皇室典範改正案成立「男系」「女系」とは

皇族数の確保を目的とした皇室典範改正案が17日、参院本会議で可決・成立した。1947年の施行後初の本格改正となるが、男系男子による皇位継承が色濃く反映された内容であり、多くの課題も指摘されている。一連の議論で注目された「男系」や「女系」の意味を改めて整理する。

「皇統に属する男系の男子」の定義

皇室典範第1条は「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と定める。「皇統に属する」とは、現在または過去の天皇の血を引いていることを意味する。そのうち「男系」は父方を通じて天皇の血統を受け継ぐことを指し、「女系」は母方を通じて受け継ぐことを指す。

皇位継承に関する議論では、男系は天皇と本人の血縁関係が全て男性を通じてつながることを意味する一方、血縁関係に1人でも女性が含まれれば「女系」と解釈されるのが一般的だ。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

現在の皇族は全員「男系」

皇位が男系で継承される制度のもと、明治時代以降、女性皇族は天皇や皇族の男性以外と結婚すると皇族の身分を失うとされてきた。このため、皇室に生まれる子どもは全員が「男系」となる。

天皇、皇后両陛下の長女愛子さまは天皇を父に持ち、秋篠宮ご夫妻の次女佳子さまは祖父上皇さまと父秋篠宮さまを通じて血縁がつながるため、ともに男系の女性皇族だ。一方、2018年に結婚で皇室を離れた高円宮家の三女、守谷絢子さんの長男は、母絢子さんを通じて大正天皇の血筋を受け継いでいるため女系の男子となり、皇族ではない。

戦後の皇室縮小と女系継承の歴史

戦後、皇室の規模は縮小し、皇族間の結婚は行われなくなり、結婚後も皇室に残るのは男性のみとなった。さらに1965年の秋篠宮さま誕生後、9人連続で女子が誕生し、2000年代に入ると結婚による皇族離脱も相次いだ。

過去に10代8人いた女性天皇を含め、歴代天皇は全て男系である。8代6人の女性天皇は8世紀後半までに集中し、自らの子に皇位を継承した例もある。ただし当時、身分の高い女性皇族の結婚相手は天皇や男性皇族であったため、女性天皇の後継者となった子どもも男系となった。

専門家「安定した継承制度の議論を」

皇室制度に詳しい所功・京都産業大名誉教授は「歴代天皇の大多数が男性だった事実は重いが、最も大切なのは男女問わず、皇位が歴代天皇の血を引く皇族により継承されてきたことだ。男系、女系という言葉を独り歩きさせず、安定した継承制度について議論を深めていくべきだ」と述べている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ