佐賀県玄海町長選が21日告示され、3選を目指す現職の脇山伸太郎氏(69)と、新顔で元町課長の日高大助氏(55)が立候補を届け出て、一騎打ちの構図となった。高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査が続く中、町が補助金を支出した事業者が破産した「ローカル5G構築事業」問題や地域振興をめぐって論戦が繰り広げられる見通しだ。投開票は26日に行われる。
核のごみ調査の行方
玄海町は2024年、原発立地自治体として初めて、最終処分場選定に向けた文献調査を受け入れた。次期町長は調査を次の概要調査に進めるかどうか、町としての判断が求められるが、両候補とも明確な姿勢を示していない。脇山氏は事務所前での第一声で「町民の理解を得ながら慎重に対応する」と述べるにとどめ、日高氏も「文献調査の結果を踏まえて判断する」と述べ、具体策を明らかにしていない。
ローカル5G事業破産問題
町が補助金を支出したローカル5G構築事業の事業者が破産した問題も争点の一つだ。脇山氏は「事業の透明性を確保する仕組みを強化する」と説明する一方、日高氏は「補助金の使途を徹底的に検証し、再発防止策を講じるべきだ」と批判している。この問題は町の財政運営や事業選定の妥当性に疑問を投げかけ、有権者の関心を集めている。
地域振興策の対立
両候補は地域振興策でも対照的な姿勢を見せる。脇山氏は現職として、原発関連の交付金を活用したインフラ整備や子育て支援を実績として強調。一方、日高氏は「原発マネーに依存しない持続可能な地域経済を構築する」と訴え、再生可能エネルギーの導入や観光振興を掲げる。有権者からは「核のごみ調査の影響で町の将来像が見えにくい」との声も聞かれる。
選挙戦の行方
選挙戦は、核のごみ問題を軸に、ローカル5G事業破産問題や地域振興策が主要な争点となる見通しだ。両候補とも26日の投開票に向けて、町内各地で支持を訴える。有権者の判断が、玄海町の今後の方向性を決めることになる。



