三重県人口、2040年に150万人割れの可能性 県が独自推計
三重県人口、2040年に150万人割れの可能性 県推計

三重県は、将来の人口を独自に推計した「県人口ビジョン」をまとめた。若い世代の県外転出といった課題の改善が進んだ場合は2040年に約152万人とした一方、出生数が増えないと約147万人まで減る可能性を示した。県は人口減少対策などに生かす。

県人口の推移と現状

県によると、県人口のピークは2007年の187万3000人。最新となる2025年の国勢調査は169万3225人となり、2020年から7万7029人(4.4%)減った。

1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す県内の「合計特殊出生率」は2024年に過去最低の1.24となり、女性を中心に若い世代が県外転出して人口減に歯止めがかかっていない。推計通りに150万人を下回れば、1960年代前半の水準となる。

推計の方法と年齢構成

県人口ビジョンは、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の推計を基に、出生数の増減や若い世代の県内就職といった条件を加えて検討し、6パターンを算出した。

若い世代の転出超過が改善された場合でも、2040年の県全体の年齢構成比は、2020年と比べて年少人口(0~14歳)が27.4%、生産年齢人口(15~64歳)が21.4%それぞれ減少し、65歳以上の老年人口は5%増える。県は特に若い女性の県外流出が課題とし「男女の賃金格差の是正や、性的な役割分担意識の解消などが重要」としている。

市町別の推計と今後の影響

市町別の推計も盛り込んだ。2020年と2040年を比較すると、名古屋に近く子育て世代の転入が多い朝日町、川越町以外の27市町で減少。減少幅が一番多いのは南伊勢町の52%で、尾鷲、大紀、紀北の3市町は40%以上になる。地域別の減少幅は東紀州が35.4%で最大。南勢26.4%、伊賀20.9%、中勢14.9%、北勢8.6%と続き、人口が増える地域はない。

南海トラフ地震の影響は考慮していないが、発生した場合、県は人口減少のスピードが5年程度早まるとみている。一見勝之知事は1日の定例記者会見で「スマートシュリンク(賢い縮小)への適応策を考えていく必要がある」と述べた。