アメリカで11月3日に投開票される中間選挙は、有権者が2期目のトランプ政権に評価を下す機会でもあります。選挙の仕組みや結果が及ぼす影響を解説します。
中間選挙の仕組みとは
中間選挙は、大統領の任期4年の折り返しに行われる連邦議会の選挙です。下院の全議席と上院の約3分の1を選びます。大統領自身は選挙に出ませんが、政権への評価が問われ、その後の政策の進めやすさを左右します。多くの州では同時に知事選や州議会議員選も行われます。
なぜ重要なのか
大統領が政策を実現するには、法律や予算を決める議会の協力がかかせません。議会は政権の仕事を調べ、問題を追及する役割も担います。
トランプ氏が勝利した2024年の大統領選と同時に実施された米議会選挙で、トランプ氏の共和党は上下両院で多数派となりました。ホワイトハウスと上下両院の三つを握る「トリプルレッド」を達成したことで、トランプ氏は政権基盤の安定を手にしたのです。
負けるとどうなるのか
共和党が議会の多数派を失うと、トランプ氏は政策を進めにくくなり、党内での求心力も低下する可能性があります。任期を残しながら政治的な力が弱まった指導者は「レームダック(死に体)」と呼ばれます。再選のない2期目の大統領にとっては、後継者選びに関心が移るきっかけにもなります。
大統領の党が負けやすい?
1938年以降の22回の中間選挙のうち、20回で大統領の党が下院の議席を減らしました。好景気や、不倫問題をめぐる追及への反発が追い風になったクリントン政権(1998年)と、前年の同時多発テロ後の高い支持が追い風になったブッシュ政権(2002年)が例外になります。いずれも、中間選挙時の大統領への支持率は6割を超えていました。
トランプ大統領の支持率と影響は
トランプ氏への支持率は、2期目の政権が発足した25年1月直後の一時期を除き、不支持率が支持率を上回る状況が続いています。物価高やイラン攻撃への批判を理由に、不支持率は今年、さらに高まっています。
大統領の支持率は、中間選挙の結果に大きく影響します。トランプ氏の支持率が劇的に改善しなければ、共和党は下院で多数派を失うおそれがあります。トランプ氏は1期目の政権でも、支持率低迷のなかで中間選挙を迎え、上下両院で多数派だった共和党は、下院の過半数を民主党に譲ることになりました。



