フランスのジャン=ノエル・バロ外相は9日、イランが米国との戦闘終結に向けた停戦覚書に違反し、自ら米国の新たな攻撃を招いたとの見解を明らかにした。バロ氏は民放TF1の取材で、米国の最新の攻撃について問われると、「オマーン沖を航行する船舶を標的にすることで、自らの義務および国際法に違反したのはイラン側だ」と指摘。さらに「イランは先月米国と結んだ覚書に違反した」と付け加え、両国に冷静な対応を呼び掛けた。
停戦覚書の違反と国際法の観点
バロ外相は、「これらの重要な交渉を可能な限り最善の条件で継続できるようにするため、この種の作戦的行動は絶対にやめなければならない」と強調。イランによる船舶攻撃が停戦覚書違反にあたるとし、国際法上の義務を怠ったと非難した。フランス政府は、米イラン間の緊張緩和に向けた外交努力を継続する姿勢を示している。
ホルムズ海峡をめぐる攻撃の応酬
エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡をめぐる争いが続く中、米国とイランは9日、2日連続で攻撃の応酬を繰り広げた。米軍はホルムズ海峡での商船攻撃に言及し、イランに対する最新の攻撃は「ホルムズ海峡における航行の自由を脅かす同国の能力」を標的としたものだと説明。一方、イラン側はクウェートとバーレーンにある米軍基地に対して攻撃を実施したと発表した。
国際社会の反応と今後の見通し
今回の停戦覚書違反をめぐっては、国際社会からも懸念の声が上がっている。フランスは欧州連合(EU)と協調し、両国に対する仲介役としての役割を模索。バロ外相の発言は、イラン側の行動が事態の悪化を招いたとの認識を示すものであり、今後の交渉の行方に影響を与える可能性がある。ホルムズ海峡の安定は世界のエネルギー供給に直結するだけに、関係国の動向が注目される。



