ドナルド・トランプ米大統領は7月8日、トルコの首都アンカラで開催中の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の場で、イランとの停戦合意は「終わった」と宣言した。記者団から休戦合意が終了したかどうか問われると、トランプ氏は「私に関する限り、それは終わった」と述べ、「彼ら(イラン政府)を相手にするなど、ただの時間の無駄だ」と語り、イラン政府を「病んでいる」と非難した。
米軍の空爆とイランの報復攻撃
この発言は、米国がイラン国内の目標に対して空爆を実施した直後になされた。米中央軍は、ホルムズ海峡でイランが商船3隻を攻撃したことを受け、イラン国内の目標80か所以上に空爆を行ったと発表している。これに対し、イラン革命防衛隊(IRGC)は国営イラン放送IRIBを通じて、米国による空爆への報復として、バーレーンとクウェートにある米軍施設数十か所を攻撃したと発表した。
これにより、中東地域の緊張は一気に高まっている。イランによる攻撃は、米軍基地を標的にしたもので、両国間の軍事的対立が激化する様相を呈している。トランプ氏の「停戦は終わった」との発言は、今後の外交的解決の可能性をさらに遠ざけるものとみられる。
NATO首脳会議での発言
トランプ氏はNATO首脳会議の合間に記者団と会見し、イランとの停戦合意について質問された。同氏は「私に関する限り、それは終わった」と断言し、イランとの交渉を「時間の無駄」と切り捨てた。この発言は、米国がイランに対してさらなる軍事行動を取る可能性を示唆している。
中東情勢の行方
今回の一連の攻撃は、米国とイランの間で長年続く緊張関係の新たな局面を示している。ホルムズ海峡での商船攻撃を発端とした今回の応酬は、地域全体の安全保障に深刻な影響を及ぼす恐れがある。国際社会は、両国間のさらなるエスカレーションを防ぐための外交努力を求められているが、トランプ氏の最新の発言は、和平への道筋が極めて困難であることを浮き彫りにしている。



