ノーラン最新作『オデュッセイア』ワールドプレミア開催、全編IMAX撮影の叙事詩
ノーラン『オデュッセイア』ワールドプレミア、全編IMAX

ロンドンで華やかに幕開け

クリストファー・ノーラン監督の最新作『オデュッセイア』(2026年9月11日公開、配給:ビターズ・エンド/ユニバーサル映画)のワールドプレミアが、現地時間7月6日にイギリス・ロンドンのオデオン・ラックス・レスタースクエアで開催された。主演のマット・デイモンをはじめ、トム・ホランド、アン・ハサウェイ、ロバート・パティンソン、ゼンデイヤ、シャーリーズ・セロン、ルピタ・ニョンゴら豪華キャストが集結。会場には「トロイの木馬」のモチーフや荒れ狂う海をイメージしたセットが設置され、作品の壮大な世界観を再現した。

全編IMAX撮影の挑戦

本作は、ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』を長編映画史上初めて全編IMAXフィルムカメラで撮影。モロッコ、ギリシャ、イタリア、アイスランド、スコットランドなど世界各地でロケが行われた。物語はトロイア戦争後、故郷イタケに帰還しようとする英雄オデュッセウスの10年にわたる冒険を描く。神々の介入や怪物、荒れ狂う海など容赦ない試練に立ち向かう姿が、IMAXの圧倒的な映像で表現される。

キャストのコメント

オデュッセウス役のマット・デイモンは、「この役を演じられたことは非常に幸運で、現場にいることに毎日喜びを感じていました。全編IMAX撮影は決して簡単ではありませんでしたが、カメラチームはF1のピットクルーのように素早く機材を入れ替え、俳優同士で技術的な課題を乗り越え、チーム一丸となって限界に挑んだ経験は素晴らしいものでした。これほど誇りに思えるチームの一員になれたことはありません」と語った。

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オデュッセウスの息子テレマコス役のトム・ホランドは、「ノーラン監督のファンとしても歴史的な瞬間の一部になれたことに興奮しています。撮影現場では、監督が作り出す家族のような連帯感と、全スタッフが卓越したものを目指して懸命に働く姿に驚かされました。青年から大人へと成長する旅路を演じられたこと、そしてマット・デイモンの背中を追うことができたことを誇りに思っています」とコメント。

妻ペネロペ役のアン・ハサウェイは、「ノーラン監督の現場なら、壺の役でも喜んで受けるというほど熱望していました。ペネロペは非常に複雑で多面的な女性として描かれており感銘を受けました。主演のマット・デイモンは私たちのヒーローであり、彼の身体的な献身とリーダーシップから多くを学びました」と絶大な信頼を明かした。

求婚者アンティノオス役のロバート・パティンソンは、「ノーラン監督は、野心に溢れ、俳優に寄り添い、演技を引き出すことに長けてる最高の監督です。本作の撮影の規模は、前作『TENET テネット』の5倍ほどに感じました。アンティノオスは自分の望みに忠実でペネロペを深く愛する現実主義者。悪役ではあるけど悪人ではないキャラクターです」と語った。

ヘレネとクリュタイムネストラの一人二役を演じたルピタ・ニョンゴは、「特にヘレネについては、美しさという象徴の裏側にある一人の女性としての苦悩や重荷を探求しました。IMAXカメラの大きな作動音対策や、相手役と目を合わせるためのミラーシステムなど、特殊な撮影環境がむしろ演技への深い没入感をもたらしてくれました」と明かした。

女神アテナ役のゼンデイヤは、「長年のノーラン監督ファンとして、革新的というだけでなく、映画製作や劇場に行くべき理由の核心を大切にするチームの一員になれたことに感謝しています」と語った。

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女神カリュプソ役のシャーリーズ・セロンは、「ノーラン監督との仕事は夢が叶った思いです。カリュプソを演じる上では、単なる悪役や悲劇的な人物といった二元的な存在ではなく、多面的で感情的に美しく生々しいキャラクターとして表現することに注力しました。ノーラン監督の演出は非常にニュアンスに富み、明確で、俳優を安心させてくれる素晴らしいものでした」と称えた。

ノーラン監督のビジョン

監督のクリストファー・ノーランは、「ホメロスの原案を現代に翻案するにあたり、ペネロペやカリュプソといった女性キャラクターの内面やリアリティを深く追求することを重視しました。アン・ハサウェイやシャーリーズ・セロンといった知的な俳優たちとの共同作業が、キャラクターに命を吹き込むインスピレーションになりました」と手ごたえを語る。そして「本作は、史上最高の冒険物語の一つです。ぜひ大きなスクリーンで、大勢の観客のみなさんと一緒に、この壮大な世界に没入して楽しんでほしいです」と劇場鑑賞を呼びかけた。

US版最終予告と日本上映情報

プレミアではUS版最終予告も公開された。映像は難破したオデュッセウスが海辺で目覚めるシーンから始まり、女神アテナから「覚えてないの?」と問われ、雷や炎、死の記憶を突きつけられる。オデュッセウスは「覚えているのは妻と、息子、故郷だ」と家族への強い意志を示す。一方、イタケ王国では求婚者アンティノオスが王妃ペネロペに迫り、息子テレマコスを「腰抜け」と罵る。テレマコスは「私が王位に就く」と立ち向かい、ペネロペも「王は帰還します」と言い放つ。さらに、巨大な渦潮や巨人兵など圧巻の映像が展開され、オデュッセウスが「ならば私は神に抗う」と咆哮するシーンで締めくくられる。

日本国内でのIMAX上映も発表された。7月10日から7月16日の1週間限定で、グランドシネマサンシャイン池袋と109シネマズ大阪エキスポシティにて、ノーラン監督作品『インターステラー』(2014)と『TENET テネット』(2020)のIMAX特別上映も決定している。