講談社は2026年7月3日、公式サイトを更新し、漫画『はたらく細胞』の作者である清水茜氏に対する謝罪文を掲載した。清水氏が自身のX(旧Twitter)で連載期間中の医療監修体制や作画環境、担当編集者の対応、派生著作物のクレジット表記に関する問題を指摘したことを受けたものだ。
謝罪の内容と経緯
講談社の謝罪文によると、2026年7月1日から3日にかけて、清水氏から連載期間(休載期間を含む)における医療監修体制、作画環境、当時の担当編集者の対応、連載後の派生著作物のクレジット表記についてX上で指摘があったという。連載期間中、清水氏から環境改善に関する要望が複数回寄せられていたにもかかわらず、「医療監修体制の整備」や「然るべき作画環境(アシスタント手配等)の構築」を適切に履行できなかったと認めた。
さらに、連載後の一部スピンオフ作品や映像化派生出版物のクレジット表記について、清水氏の事前確認が適切に行われていないものがあったとし、「編集部における管理体制の不備、および不適切な対応により、清水先生に多大なるご負担とご心痛をおかけいたしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
清水氏の反応と今後の対応
清水氏は自身のXで、「このたび、編集部より謝罪のお手紙をご提示いただきましたので、ご報告いたします。関係者の皆様には、今回の投稿にあたり誠実にご対応いただきましたこと、心より感謝申し上げます」とコメント。また、「現在講談社と協議を進めておりますので、引き続き冷静に対応してまいります」と述べ、今後の協議に前向きな姿勢を示した。
清水氏は7月1日、Xで2014年からの出来事を時系列で紹介する長文を投稿。その中で「以下は、当時の資料・記憶に基づく私視点の整理です。関係者への断定的評価ではなく、『はたらく細胞』連載当時受けた説明と、その後生じた影響をまとめたものです」と説明し、性被害の件とは別件であることを明記していた。一連の投稿後には、「現在の担当編集者の方とも、良好な関係を築いております」と現在の状況についても言及している。
講談社の再発防止策
講談社は謝罪文の中で、当該編集者は既に清水氏の担当を外れているが、本件は編集部の管理・監督体制の問題であるとし、重く受け止めていると表明。現在は清水氏との間で過去の経緯の清算に向けた誠実な協議を継続しており、現在のサポート体制や新企画の進行については、清水氏の意向を最優先に尊重した良好な環境が構築できていると確認した。
また、講談社全体として、すべての漫画家が安心して創作活動に専念できるサポート体制の徹底と心理的安全性の確保に真摯に取り組んでおり、『はたらく細胞』を連載していたシリウス編集部でも作家サポート体制の健全化をさらに徹底するとしている。謝罪文の末尾には「清水茜先生をはじめ、読者の皆様、関係者の皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます」と記され、シリウス編集部編集長の山口崇氏の名が記された。



