セルビア総選挙、学生主導の新興勢力が政権交代狙う 強権与党に挑戦
セルビア総選挙、学生主導の新興勢力が政権交代狙う

東欧セルビアで25日、議会(一院制、定数250)総選挙の投開票日を迎えた。最大の争点は、14年にわたって実権を握るブチッチ政権の強権的な手法への賛否だ。民主化改革を掲げる学生主導の新興勢力が支持を広げており、政権交代の可能性も出ている。

ブチッチ氏の政権運営とEU加盟の停滞

ブチッチ氏は2012年に中道右派与党セルビア進歩党の党首に就任。首相や大統領を務めてきた。大統領の3選は禁止されており、2期目の任期中の今年9月に辞任。今回の議会選を通して首相再任を目指している。

セルビアは欧州連合(EU)の加盟候補国だが、ブチッチ政権下で司法の独立や報道の自由が後退するなど権威主義的な傾向が強まり、EUとの加盟交渉は停滞している。汚職や縁故主義の蔓延も指摘されており、汚職を監視する国際NGO「トランスペアレンシー・インターナショナル」の25年の調査によると、政権の腐敗度合いを示す指数は182カ国・地域中116位と欧州で最低の水準だ。

鉄道駅崩落事故が契機に

こうしたなか、北部ノビサドで24年11月、鉄道駅のひさしが崩落して16人が死亡する事故が発生。駅舎は中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の一環で行われた大規模改修を終えたばかりだった。工事をめぐる不透明な契約や、政権交代を求める学生たちの動きが広がっている。