渋谷のメキシコ料理店で「死者の日」本場体験、骸骨モチーフの祭壇やマリアッチ演奏
渋谷のメキシコ料理店で「死者の日」本場体験、骸骨モチーフの祭壇やマリアッチ演奏

渋谷区にあるメキシコ料理店「フォンダ・デ・ラ・マドゥルガーダ」では、本場の料理を食べながら、メキシコの伝統行事「死者の日」を体験できる。

メキシコで毎年11月1日と2日は「死者の日」と呼ばれ、家族や友人とともに故人を悼む日。日本のお盆と似ているようだが、雰囲気や規模は全く異なり、街には骸骨のモチーフがあふれる国を挙げての祝祭だ。

異世界のような店内、骸骨の祭壇がお出迎え

店の名前の意味は「明け方までの食卓」。地下1階と地下2階が吹き抜けになっており、街の一角のようだ。開放的で、常に陽気な音楽が流れている。建築様式から内装や床のタイルは現地のものに倣い、壁の飾りなど調度品もすべて現地で調達したといい、最大限メキシコの雰囲気が再現されている。

いたるところに死者の日を感じさせる装飾が施されており、特に目を引くのが受付の横にある骸骨の人形や、死者を導くためのマリーゴールドなどを飾り付けた祭壇。メキシコでは墓地や家庭などでしつらえるといい、「オフレンダ」と呼ばれている。地下2階に設置された大きなスクリーンでは、死者の日をテーマにした映画やメキシコの名作を上映しており、時間を忘れられるような穏やかな雰囲気が漂う。

本場の味とマリアッチの生演奏

おすすめの「ナチョス」と「カマローネス・アル・テキーラ」を注文。ナチョスはチップスにメキシカンビーンズやアボカド、チーズが載っていて、ビーンズの旨味とチーズがよく合う。カマローネス・アル・テキーラは、エビにテキーラをきかせたクリームソースをかけたもの。辛みはなく、まろやかで食べやすい。

席で食事をしていると、「マリアッチ」と呼ばれるギターを持ったミュージシャンが近づいてきて、メキシコの歌を歌ってくれる。有名な曲であればリクエストも可能で、祝いの席ならより盛り上がること間違いなしだ。

10月31日から前夜祭、限定カクテルも

死者の日の本番である11月1日と2日、10月31日の前夜祭は、現地と同じようにスタッフがフェースペイントを施すという。骸骨のように顔全体に塗料を塗るなどして、花などカラフルなモチーフで自由に彩る。

通常メニューにもメキシコ産ビールやテキーラなど豊富なお酒が用意されているが、期間限定でテキーラを使ったオリジナルのカクテルも提供されるという。この2日間と前夜祭は、日本にいながら現地の死者の日を丸ごと体験できるだろう。

店のプロデュースを手掛けた細川信一郎さんは、都内でも皆無に等しかった本格的なメキシコ料理店を開くと決めた後、何度も現地を訪れた。今では「日本在住のメキシコ人も、母国の味が恋しくなってきてくれる」とうれしそうに話す。「伝統のスタイルを維持したい」と語る細川さんは、建物や装飾は当然こだわったが、料理のメニューもオープン当時から変えていないといい、「メキシコを訪れたことのない人にも、現地の雰囲気を体験してもらえる空間であり続けたい」と目標を語った。