金正恩氏が中国・丹東訪問、抗米援朝記念館を視察 米朝関係巡る見方も
金正恩氏が中国・丹東訪問、抗米援朝記念館を視察 米朝関係巡る見方も

北朝鮮の金正恩総書記が24日、国境を接する中国東北部の遼寧省丹東を訪れ、朝鮮戦争の歴史を伝える「抗米援朝記念館」などを視察した。韓国では、トランプ米大統領が対話再開を模索するなか、今回の訪中を米朝関係の行方と関連づける見方も出ている。

中国共産党序列4位の王滬寧氏が出迎え

新華社によると、24日午前、中国共産党序列4位の王滬寧・党政治局常務委員が記念館で正恩氏を出迎え、ともに記念塔に献花した。

王氏は正恩氏の訪問について「政治的相互信頼を深化させ、協力と発展を共に図る上でも重要な意義を持つ」と評価。これに対して正恩氏は「対米抗戦・朝鮮支援の英雄たちに対する朝鮮側の心からの感謝と永遠の敬意を表した」と述べた。

開通したばかりの新橋を利用

今回の訪中には、15日に開通したばかりの中朝国境にかかる「中朝鴨緑江大橋」(新鴨緑江大橋)が利用されたことも注目された。経済協力や人的交流の拡大につながると期待されており、今回の訪問は関係強化を印象づける機会ともなった。

正恩氏は丹東の自動車工場も視察し、24日中に帰国したという。

正恩氏の訪中は昨年9月以来。韓国など関係国はその目的や動きを注視している。韓国国会の情報委員会に所属する議員は、トランプ米大統領が、11月中旬に中国で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議などを機に正恩氏との対話再開を望んでいるなか、「前向きなシグナルではないか」との見方を示した。

一方、「経済分野を中心とした中朝関係の強化が主な目的ではないか」と指摘する韓国の専門家もいる。

丹東在住者によると、市内では午前中から国境の川沿いの道路が封鎖され、各地で渋滞が発生したという。警備が厳しく「自宅マンションの敷地から出られない」と話した。