世界有数の産油国であるロシアで異変が起きている。ウクライナによるドローン(無人機)攻撃でロシア各地の製油所が狙われ、ガソリンなどの販売規制が全土に広がっている。プーチン大統領は強気の姿勢を崩していないが、支持率はウクライナ全面侵攻以降で最低の水準となるなど、国民の不満が高まっている。
製油所への攻撃が相次ぐ
ロシア中部バシコルトスタン共和国では14日、石油コンビナートが最大規模のドローン攻撃を受けた。ロイター通信によると、コンビナートは国内最大級で、業界関係者は「修理に数週間~数カ月かかる可能性がある」と話したという。
南部スタブロポリ地方知事は19日、複数の工業地帯が攻撃され、3件の火災が発生したとSNSに投稿。ロシア独立系メディアによると、石油貯蔵施設が燃えたとみられる。同地方の石油貯蔵施設への攻撃は続いており、9日と13日にもあったばかりだ。
ガソリン不足と国民の不満
こうした攻撃により、ロシア国内ではガソリン不足が深刻化している。ロシア南部ロストフナドヌーのガソリンスタンドでは2026年6月29日、給油のために車両が長蛇の列をなす光景が見られた。各地で給油所に列ができ、一部では発砲事件も発生するなど、混乱が広がっている。
プーチン大統領は強気の姿勢を崩していないが、支持率はウクライナ全面侵攻以降で最低の水準に落ち込んでいる。国民の不満が高まっており、今後の政権運営に影響を及ぼす可能性もある。
戦況の変化と今後の見通し
ウクライナによる長射程攻撃が激化する中、ロシアのエネルギー施設への被害は拡大している。専門家は「ウクライナは勝利する」と指摘する声もある。一方、ロシア内外では相次ぐ「反逆者」の暗殺や不審死も報告されており、国内の緊張が高まっている。
プーチン氏はガソリン不足に危機感を抱き、在宅勤務の推奨などの対策を打ち出しているが、根本的な解決には至っていない。今後の戦況次第では、ロシア国内の情勢がさらに不安定化する可能性がある。



