アフリカ西部の最貧国シエラレオネを拠点とする特殊詐欺事件で、リーダー役とされる北岡博文容疑者(61)がメンバーを募る際、特定の中国籍の男と連絡を取り合っていた疑いがあることが、捜査関係者への取材でわかった。兵庫県警は北岡容疑者のスマートフォンを解析し、中国籍の男の存在が浮上。県警はこの男が詐欺事件に関与していた疑いがあるとみている。
神戸地検が5人を詐欺罪で起訴
神戸地検は21日、北岡容疑者を含む9人のうち5人を詐欺罪で起訴した。残る4人は処分保留とし、任意で捜査を継続する。北岡容疑者らは詐欺容疑での逮捕前の6月、日本人の男女をアフリカから詐欺電話をかける「かけ子」に勧誘したとして、職業安定法違反(有害業務の紹介)罪でも起訴されていた。
これらの勧誘に関し、北岡容疑者と中国籍の男がスマートフォンで連絡を取り合っていた記録が確認された。やりとりの内容から、県警は中国籍の男が北岡容疑者らに指示を出す立場だったとみて捜査している。
中国籍の男は国外にいる可能性
地検は職業安定法違反罪と今回の詐欺罪の起訴状に、中国籍の男を北岡容疑者らと共謀した人物として記載した。しかし、男の所在は明らかになっておらず、県警などは日本国外にいるとみている。
また、詐欺容疑で逮捕されたグループは、シエラレオネの首都フリータウンを拠点に、日本人に対して特殊詐欺の電話をかけていたとされる。北岡容疑者らは住居や食事を用意して「かけ子」を勧誘し、職業安定法違反にも問われた。
事件の背景と今後の捜査
今回の事件は、海外拠点型特殊詐欺の新たな手口として注目される。シエラレオネはアフリカ西部に位置し、経済的に貧しい国として知られる。兵庫県警は、中国籍の男の行方追跡とともに、グループの全容解明を進める方針だ。
神戸地検は、起訴した5人の罪状認否を明らかにしていない。今後の裁判で、中国籍の男の関与や指示系統が争点となる可能性がある。



