ネパール土石流、死者1252人に 水力発電所トンネルで46人不明、救出急ぐ
ネパール土石流、死者1252人 水力発電所で46人不明

ネパールと中国の国境地帯を襲った土石流は、3日時点でネパールの死者数が1252人に増え、両国で計1273人となった。行方不明者はネパールで前日から300人増えて4216人となり、両国で計4757人に上った。

水力発電所トンネルで46人が生きている可能性

ネパール当局は、被災した水力発電所のトンネル内に取り残された作業員らの救出作業を急いでいる。ロイター通信が引用した電力公社幹部によると、国境に近いラスワ郡の発電所では46人がトンネル内で生きている可能性があるという。

ロイターによると、ネパール防災管理庁長官は3日、初期推計として7500戸の住宅が完全に壊れ、約2万戸の住宅を再建する必要があるとの見立てを示した。

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中国側では道路の土砂撤去が進む

一方、中国国営新華社通信によると、中国側では2日、国境検問所周辺まで続く道路周辺の土砂の撤去が進み、重機や緊急車両などが通れるようになった。発災後は国境から約3キロの区間が土砂に埋まっていた。捜索や復旧作業が効率化すると期待されている。

水力発電への打撃と被災者の声

ネパールと中国の国境地帯で発生した土石流は、ネパールの数少ない基幹産業の水力発電に大きな被害をもたらした。国内の発電能力の1割が失われ、損失額が最大20億ドル(約3150億円)に及ぶと話す専門家もいる。

首都カトマンズの病院で、セティキ・タマンさんは20~30代とみられる男性の写真を記者に見せて、「村の若い子がみんないなくなってしまった」と嘆いた。タマンさんは国境に近いラスワ郡の山間部の集落に暮らす。親類の若者の多くが水力発電所で働いており、土石流のあとで行方不明になったという。

病気治療のために1カ月前からカトマンズに滞在しているタマンさんは、土石流の負傷者が搬送されている首都の病院を8月28日に訪れたが、親類の情報は得られなかった。土石流で道路は寸断されて集落にも戻れない。「村は砂漠になってしまった」と話した。

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