イスラエル軍は28日、占領するパレスチナ自治区ヨルダン川西岸で空爆を実施し、戦闘員3人を殺害したと発表した。ヨルダン川西岸での空爆は異例だ。
ヨルダン川西岸ではユダヤ人入植者による暴力が急増しているが、2023年10月7日のイスラム組織ハマスによる越境攻撃以降、大規模な空爆で壊滅的な打撃を受けたパレスチナ自治区ガザ地区のような大規模な空爆は免れてきた。西岸のパレスチナ人の町に対するイスラエル軍の強制捜査は日常的に行われているが、2025年に入って以降、イスラエル軍による空爆はほとんど行われていない。
空爆の詳細と犠牲者
AFPが同日撮影した写真には、ヨルダン川西岸北部ジェニン郊外にある建設中の建物から、イスラエル兵が遺体を搬出する様子が写っている。イスラエル軍は「ジェニン地区でテロリスト3人を排除した」と発表し、そのうちの1人として、解体されたジェニンの過激派ネットワークのハマス構成員とされるカイス・ビタウィ氏(22)の名前を挙げた。
パレスチナ保健省は、ジェニンで無人機攻撃の標的にされたビタウィ氏を含む20代の男性3人が死亡したとの報告を受けたと明らかにした。3人の遺体はイスラエル軍が確保しているという。
イスラエル軍の主張と武装勢力の反応
イスラエル軍によると、ビタウィ氏は「イスラエルの民間人および治安部隊に対する攻撃の指揮、資金調達、実行を含む」過激派活動の拡大に関与していた。また、同氏は「ガザ地区のハマスや域外で活動するハマス工作員と連絡を取り合っていた」と指摘。28日の空爆では共犯者2人も死亡し、3人が乗っていた車両からは武器が見つかったという。
ハマスは声明で空爆を非難し、「さらなる怒りと対立をもたらすだけだ」と述べた。ハマスの軍事部門「カッサム旅団」は、ビタウィ氏が同旅団の指揮官の一人だったと主張し、「他の殉教者らと共に卑劣な暗殺作戦によって殺害された」と述べた。武装勢力「パレスチナ・イスラミック・ジハード」の軍事部門も声明を出し、ビタウィ氏と死亡した2人は同組織の戦闘員だと主張した。



