日本と韓国の「敗者への向き合い方」の決定的違い:W杯敗退で浮き彫りに
日韓の敗者への向き合い方の違い:W杯敗退で浮き彫り

2026年ワールドカップ(W杯)での日本代表の敗退後、日本国内では「感動をありがとう」という称賛の声が広がった。一方、韓国では洪明甫(ホン・ミョンボ)前監督に対して「監督は出て行け」という厳しい批判が噴出した。この対照的な反応は、両国のスポーツ文化、特に「敗者への向き合い方」の決定的な違いを浮き彫りにしている。

日本プロ野球の変遷:応援団から「推し活」へ

日本では、プロ野球球団が応援の在り方を根本から見直した。かつては自由だった応援行為を制限し、球団に申請書を提出してIDカードを発給された団体・個人だけが応援できるようにした。立ち上がっての応援やラッパ、太鼓などの鳴り物を使った応援は、決められたエリアでのみ認められるようになった。同時に、球団は「応援」を「リピーターを惹きつける感動コンテンツ」として位置づけるようになった。この先駆けとなったのが、当時千葉ロッテマリーンズの執行役員・事業本部長だった荒木重雄氏である。彼の改革により、応援団は一般観客の「模範」となり、日本プロ野球の観客席の風景は一変した。

ファンクラブとCRMの導入:勝敗を超えた支持

長年、プロ野球の観客動員は「球団の強さ」に比例していた。勝てば客は押し寄せるが、負ければ客足は遠のく。この課題を解決するため、21世紀以降、各球団は「ファンクラブ」を強化した。チケットやグッズなどの特典に加え、CRM(顧客関係マネジメント)システムを導入し、顧客個々の嗜好や要望に応じたサービスを提供した。これにより、「勝ち負けにこだわらず、チームや選手を応援する」ファン層が醸成された。Jリーグのサポータークラブも、当初はチケットの先行販売が中心だったが、21世紀以降はプロ野球同様にCRMを導入し、リピーター獲得に重点を置いた地域密着型マーケティングを展開するようになった。近年、プロ野球とJリーグのファン・サポーターは「推し活」に近い濃密な支持層へと変貌し、勝敗にかかわらず声援を惜しまない包容力のある集団となった。

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韓国「レッドデビルズ」の熱量と日本スポーツの「連続性」

筆者は韓国のプロ野球も年に1回程度観戦するが、韓国の応援も日本に劣らず熱狂的だ。近年は観客動員も好調で、満員の試合も目立つ。しかし、数年前までは負けが込んだチームの客席に応援団がいないケースもあり、日本よりも「勝敗」へのこだわりが強いように見える。サッカー韓国代表のサポーター「レッドデビルズ(プルグンアンマ)」は、2002年の日韓W杯での熱烈な応援で知られるが、単なるサポーター集団ではない。今回の敗戦に際して、洪前監督に対して「サッカー界を永遠に去らなければならない」などとする声明を発表した。この熱量には驚くしかないが、敗戦後のチーム再建に向けて、韓国は「犯人捜し」「責任の追及」から始まるのに対し、日本は試合の分析・反省から始まり、すぐに前向きな取り組みに移行できる。プロ野球もJリーグも同様で、この「連続性」こそが日本スポーツの強みではないだろうか。

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