EVバス運行停止の衝撃、中国勢が独占する市場の歪み
EVバス運行停止の衝撃、中国勢が独占する市場の歪み

中国製の電気バス(EVバス)が日本各地で運行を停止する事態が相次いでいる。背景には、補助金に依存した過剰な普及と、アフターサービスや部品供給の脆弱さがある。市場を中国勢が独占する構図が、かえってリスクを高めている。

中国製EVバス、なぜ動かなくなる?

東京都内の路線バスで導入された中国・比亜迪(BYD)製のEVバスが、バッテリーの劣化や充電設備の不具合により運行を休止。2023年には、京都市や大阪市でも同様の事例が報告された。原因は、高温多湿な日本環境にバッテリー管理システムが適応できていないことや、メーカーのサポート体制が不十分なことにある。

国土交通省の調査によると、2022年度に日本で導入されたEVバスの約8割が中国製。BYDや金竜客車などがシェアを独占している。しかし、補助金に依存した低価格戦略が、長期的な信頼性を損ねているとの指摘がある。

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補助金頼みの成長の限界

日本政府は2050年カーボンニュートラル達成に向け、EVバスの導入補助金を拡充。2023年度の補助金予算は前年比2倍の約200億円に増額された。しかし、専門家は「補助金で一時的に普及しても、維持管理コストや耐久性の問題が解決されなければ、持続可能ではない」と警鐘を鳴らす。

実際、運行停止となったバスの多くが導入から3~5年で故障。修理部品の調達に数カ月かかるケースもあり、事業者は代替のディーゼルバスを借り上げるなど対応に追われている。

日本勢の苦戦と今後の展望

一方、日本のバスメーカーはEVバスの開発で遅れを取る。いすゞ自動車や日野自動車は2024年以降に量産モデルを投入予定だが、価格面で中国勢に太刀打ちできていない。業界関係者は「日本勢は耐久性やアフターサービスで差別化を図るべきだが、開発コストが課題」と語る。

政府は2024年度から、国産EVバスの開発支援を強化する方針。しかし、市場の歪みを是正するには、補助金の条件見直しや、部品の共通化、充電インフラの整備など包括的な対策が必要だ。

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