10月25日のブラジル大統領選の決選投票は、現職のルラ大統領と、フラビオ・ボルソナーロ上院議員の接戦が見込まれている。選挙の行方に影響を及ぼすとされるのが、この数十年で増えたキリスト教福音派の有権者だ。両候補が意識する福音派の人々に話を聞いた。
スラム街に増える教会
10月上旬、サンパウロのスラム街「ファベーラ」で建設中の福音派「ラゴイーニャ教会」の支部を訪ねると、牧師のパウロ・ドカさん(46)が、信者らと電動ドリルを持って工事に汗を流していた。
12歳の頃から福音派の別の教会に通っていたドカさんは15歳で牧師になった。カトリックから改宗して同じ教会に通っていたアナパウラ・ハンジェルさん(43)と22年前に結婚。夫妻で新設されたラゴイーニャ教会支部の牧師となり、建設中の教会で9月から日曜礼拝を始めた。
「500メートルおきに教会がある」
ハンジェル牧師は、「このファベーラでは、500メートルおきくらいの間隔で教会がある。ここ20年で増えたと思う」と話す。
世界で、米国に次いでキリスト教徒が多いブラジルでは、福音派の信者がこの数十年で急速に増加。選挙戦では両候補が福音派の支持獲得に力を入れており、その動向が決選投票の結果を左右するとみられている。