EV躍進でも中国経済の実態は「ゾンビ企業」と長期低迷の罠
EV躍進でも中国経済の実態はゾンビ企業と長期低迷

電気自動車(EV)やドローンなどの先端分野で中国は目覚ましい技術的躍進を遂げている。一方、マクロ経済は深刻な低迷に直面しており、この矛盾した二つの姿が中国の実態をどう映し出しているのか、疑問が湧く。米国際貿易委員会(ITC)は2020年の報告書で、中国は「高技術・低生産性の罠」に陥っていると警告した。これは、技術革新が必ずしも経済成長に直結しないという現実を示している。

イノベーションと経済成長の乖離

リチャード・カッツ特約記者(在ニューヨーク)は、イノベーション自体が成長を生むのではなく、企業がそれを経済的価値に変換する仕組みが重要だと指摘する。世界イノベーション指数(GII)で中国は2013年の35位から2025年には10位に上昇し、ドイツや日本、フランスを追い抜いた。しかし、GIIの順位と経済成長率の間には、上位20カ国で相関が見られない。ITC報告書も「中国のGIIランキングが上昇しているにもかかわらず、成長率と生産性の伸びは低下している」と指摘する。

「二重経済」の実態:スーパースター・セクターとゾンビ企業

中国経済は「二重経済」構造を抱える。一部のハイテク企業が世界をリードする一方、多くの伝統的産業では生産性が低く、ゾンビ企業が蔓延している。新興企業の参入は停滞し、投資は「より良い投資」ではなく「より多くの投資」に偏っている。この構造が、長期的な低迷リスクを高めている。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

長期低迷への警戒

カッツ氏は、中国の技術的台頭が経済全体の低迷を覆い隠していると警告する。ゾンビ企業の温存が資源の非効率な配分を招き、イノベーションの恩恵が波及しない。中国が「高技術・低生産性の罠」から脱却するには、構造改革と質の高い投資への転換が不可欠だ。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ