中国共産党序列4位の王滬寧(ワンフーニン)政治局常務委員を団長とする中国の党・政府代表団が今月16日、平壌で北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記と面会した。朝鮮中央通信によれば、両首脳は6月の首脳会談で、7月11日の中朝友好協力相互援助条約締結65周年を機に、両党・両国間の高官往来を通じた戦略的意思疎通をさらに緊密化することで合意しており、今回の訪問はその一環とされる。
高官交流の背景にある思惑の違い
北朝鮮の朴泰成(パクテソン)首相ら党・政府代表団も10日から12日まで訪中しており、中朝間の高官交流が短期間に集中している。中国側には、北朝鮮によって米中関係の進展を妨げられたくないという思惑がある一方、北朝鮮側には経済制裁下での経済回復や安全保障の強化を図りたい思惑があるとみられる。
韓国議員が指摘する中国の戦略
韓国外交省幹部で国会議員の金健(キムゴン)氏は、習近平国家主席の訪朝をめぐる中国の外交戦略について、「5月の米中首脳会談を邪魔されたくなかったからだ」と分析する。その根拠として、中国の王毅(ワンイー)外相が4月9日に訪朝した事実を挙げる。金氏は「王氏は党政治局委員だが、従来、習氏の訪朝準備は党中央対外連絡部が担当してきた。米中関係をにらんだ訪朝だったため、米中を担当する王毅氏が訪朝したのだろう」と語る。
中朝関係の微妙なバランス
中国は過去、北朝鮮によって自国の政治イベントや対話を台無しにされた経験がある。今回の高官交流の活発化は、両国が表面的な蜜月関係を演出する一方で、それぞれの国益に基づく複雑な駆け引きが続いていることを示している。北朝鮮は経済制裁下で中国からの支援を必要としており、中国は北朝鮮の行動が米中関係に悪影響を及ぼすことを警戒している。



