2026年5月末、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)において、日本の小泉進次郎防衛大臣が中国の「新型軍国主義」批判に真っ向から反論した。この応酬は、中国が日本に貼ろうとしたレッテルがむしろ自国に跳ね返る結果となり、国際社会で日本の立場が強化されるきっかけとなった。
中国の「新型軍国主義」批判の背景
中国外務省は2026年5月12日、アジア太平洋諸国に向けて、日本の「新型軍国主義の無謀な行動」に共同で対抗するよう呼びかけた。ロイター通信や米CNBCが報じたこの声明は、日本が再び軍国主義の道を歩んでいるという強い疑念に基づく非難だった。中国は「新型」という接頭辞を用いることで、現代の日本の防衛政策を戦前の軍国主義と結び付け、その正当性を貶めようと試みた。
小泉防衛相の反論
会合の最終日である5月31日、小泉防衛相は壇上で中国の非難を真っ向から退けた。国際戦略研究所が公開した講演記録によれば、小泉氏は「考えてみてほしい。核兵器と戦略爆撃機を大量に抱える国がある。日本はそのどちらの兵器も持っていない。それなのに日本が『新たな軍国主義』とレッテルを貼られるのか。おかしくないか」と問いかけた。この反論は、中国の主張が事実と乖離していることを明確に示すものだった。
中国代表団の誤算
中国から派遣された人民解放軍国防大学の孟祥青少将は、会合で日本を名指しこそ避けながら「軍国主義の負の遺産を徹底的に払拭していない国が、国際的な場で防衛協力について多くを語る資格があるのか」と批判した。しかし、この発言は参加国の共感を得られず、むしろ中国の姿勢に対する疑問を呼んだ。海外メディアは、中国が閣僚級を派遣せず「格下の代表団」を送ったことが誤算だったと報じている。ドイツやフィリピンからは中国への名指し批判が相次ぎ、ASEAN諸国の間でも日本への信頼感が高まった。
日本の防衛政策と透明性
小泉氏の反論は、日本の防衛政策の透明性を強調するものだった。日本は防衛費を明確に予算に計上し、専守防衛の原則を堅持している。一方、中国は軍事費の透明性が低く、「隠れ軍事費」の存在が指摘されている。この対比は、どちらが「軍国主義」と呼ぶにふさわしいかを参加国に印象付けた。
国際的な反応と影響
会合後、英国際安全保障シンクタンクの分析によれば、日本の立場に同調する参加国が多く、中国の非難は逆効果となった。特に、日本とフィリピンの間で進む護衛艦供与などの防衛協力は、地域の安全保障における日本の貢献を具体化するものとして評価された。中国の「新型軍国主義」批判は、むしろ日本の防衛政策の正当性を国際社会に再認識させる結果となった。



