新NISAで米国株に資金シフト、日本株見限る個人投資家増加
新NISAで米国株シフト、日本株見限る個人投資家

2024年1月に始まった新しい少額投資非課税制度(NISA)を機に、個人投資家の資金が日本株から米国株へと大きくシフトしている。日本取引所グループ(JPX)のデータによると、2024年1月から4月までの期間に、米国株を主要投資対象とする投資信託への純流入額は約2兆5000億円に達し、同期間の日本株投資信託への流入額(約1兆8000億円)を大きく上回った。

個人投資家の行動変化

これまで日本株は個人投資家の主力投資先だったが、新NISAの開始を機に状況が一変した。新NISAでは、年間投資枠が拡大され、非課税期間が無期限となったことで、長期投資を志向する個人資金がより高いリターンを求めて米国株に流れている。特に、S&P500連動型のインデックスファンドや、米国ハイテク株に投資するファンドへの人気が顕著だ。

「新NISAをきっかけに、これまで預金に回していた資金を米国株投資に振り向ける人が増えている。特に若い世代では、将来の資産形成のために米国株を選ぶ傾向が強い」と、ある証券会社のファンドマネージャーは指摘する。

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日本株見限りの背景

日本株への関心が薄れている背景には、日本経済の低成長や円安の影響もある。個人投資家は、日本株よりも米国株の方が長期的な成長が見込めると判断している。また、東京証券取引所の市場改革や企業の資本効率改善の取り組みが進んでいるものの、その効果が個人投資家の実感として届いていないことも一因だ。

日本株のインデックスである日経平均株価は2024年に入って上昇しているが、そのけん引役は海外投資家であり、個人投資家の参加は限定的だ。実際、2024年1月から4月の日本株現物の個人投資家の売買動向を見ると、売り越しが続いている。

米国株への資金集中のリスク

専門家からは、個人投資家の米国株への一極集中を懸念する声も上がる。米国株は過去10年間で大きく上昇してきたが、バリュエーションの高さや金利動向、地政学的リスクなど、調整リスクも存在する。「個人投資家が米国株に偏りすぎると、リスク分散の観点から問題だ。日本株を含む他の資産にも分散投資すべき」と、金融庁の担当者は注意を促す。

新NISAの普及により、個人の資産形成の選択肢が広がったことは歓迎すべきだが、短期的なパフォーマンスに惑わされず、長期的な視点でバランスの取れた投資を行うことが重要だ。

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