NHK、3期連続赤字で受信料値上げ発言が炎上、1億総テレビ離れ時代の改革を迫られる
NHK3期連続赤字、値上げ発言炎上、受信料改革迫られる

NHKの企業利益に相当する事業収支差金が3期連続で赤字となった。この厳しい経営状況の中、古賀委員長の受信料値上げ発言が大きな炎上を引き起こし、NHKの将来像に疑問符が突きつけられている。メディアコンサルタントの境治氏は、仮に値上げで収支を改善できたとしても、構造的な問題は変わらないと指摘する。

値上げ発言の炎上と構造的要因

古賀委員長の値上げ発言がこれほどまでに炎上した背景には、値上げ論そのものが的外れだという多くの人々の直感的な感覚があると境氏は分析する。NHKはこの危機に対して、十分な備えをしてきたとは言い難い。2025年10月に開始した新サービス「NHK ONE」は、2010年代に掲げた「公共放送から公共メディアへ」という構想を実質的に後退させ、ネットを放送の補完として位置づけ直した。この経緯と問題点については別稿で詳しく論じられているが、ここでは「テレビ離れ」が実は「放送離れ」であり、テレビ番組そのものが敬遠されているわけではない点を改めて指摘したい。

NHK ONEの誤算とネット戦略の失敗

NHK放送文化研究所の「国民生活時間調査」によれば、若い世代を中心にインターネット動画の行為者率が増加しており、テレビ受像機でYouTubeやTVer、Netflixなどの動画を見る人も増えている。YouTubeでは、かつて乱立していた若者の過激なコンテンツが勢いを弱め、「ReHacQ」に代表されるプロフェッショナルなコンテンツが増加。TVerも若い世代にとってはドラマを見る独立したエンタメ配信サービスとして利用されている。

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しかし、NHK ONEは「放送の補完」の位置づけに留まり、見逃しサービスの域を出ない。単独の配信サービスとしてオンデマンドで自由に視聴できるよう設計されていないため、YouTubeやNetflixと比較すると非常に使いにくい。例えば、早送りが10秒ずつしかできないという仕様は、その典型例だ。

今のままの受信料システムではダメだ

境氏は、現在の受信料システムでは持続不可能であり、抜本的な改革が必要だと強調する。テレビ離れが進む中、放送に依存しない新たな収入源やサービスモデルが求められている。NHKは公共放送としての使命を果たしつつ、ネット時代に適応した柔軟な戦略を早急に打ち出す必要がある。

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