八代オクラの特徴
兵庫県豊岡市日高町八代地区で、伝統野菜「八代オクラ」が栽培されている。一般のオクラが五角形なのに対し、八代オクラは八角以上の角があり、ごつごつとした形状で太くて長い。肉厚で粘りが強く、大きくなっても筋張らず軟らかい。産毛が少ないため生食も可能で、ピーマンのようなシャキシャキとした食感が楽しめる。
生産者の石田善昭さんと地域の取り組み
生産者の石田善昭さん(71)は、コミュニティー組織「八代おもいやりネット」の会長を務める。有志約20人とともに、休耕田などの約40アールで栽培している。約50年前に山奥の集落から地区中心部に持ち込まれた在来種で、2017年時点では専業農家は1軒のみだった。18年から同ネットが耕作放棄地の削減も目指して旗振り役となった。元メーカー勤めの石田さんは、「郷里の地名が入った野菜を有名にしたい」と生産と普及に情熱を注ぐ。
栽培方法の改良と収穫量の増加
出荷できるのは8~12センチのもので、収穫作業は例年7月20日頃から10月上旬頃まで続く。昨年からは、害虫対策と省力化を兼ねて種の直まきから苗植え方式に変更。面積あたりの株数を増やし、有志グループの収穫量は前年比約1トン増の5トン超となった。
おすすめ料理と今後の展望
おすすめの料理として、天ぷらや、ゆでたオクラを豚バラで巻いて塩こしょうで味付けし焼く「肉巻き」、薄く輪切りにしてしらすと混ぜめんつゆをかけた「オクラのしらす丼」がある。同ネットのホームページで紹介している。大阪の市場に出荷するほか、兵庫県内の農産物直販所などでも販売を広げる考えだ。「伝統野菜として守るだけでなく、利益が出るようにしていきたい」と石田さん。夢は東京で売ることだ。



