中国古典研究家の守屋淳氏は、兵法三十六計の中でも「無中生有(むちゅうしょうゆう)」という謀略に注目する。謀略は知恵で戦う涼やかなイメージがあるが、この計略は仕掛ける側に体育会系的な汗臭い努力を強いる点でユニークだという。
「無中生有」の具体的内容
三十六計では、無中生有を次のように説明している。「無いのに有るように見せかけて敵の目をあざむく。しかし、最後まであざむきとおすことはむずかしいので、いずれ無から有の状態に転換しなければならない。要するに、仮のかたちで真の姿を隠蔽し、敵を錯覚におとしいれること」。
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