メルセデス・ベンツ日本合同会社は9日、メルセデス・ベンツ『Gクラス』をチューンアップしたハイパフォーマンスモデル『Mercedes-AMG G 63 (ISG)』の特別仕様車『Mercedes-AMG G 63 MANUFAKTUR Edition (ISG)』を全国限定200台で発売すると発表した。ベースとなる『Gクラス』は、誕生から約半世紀近く経過しながら、基本的なスタイリングを維持したまま、日本市場だけでなく世界的にも人気のモデルである。その人気の理由を、同車・商品企画部の柴﨑怜哉氏に聞いた。
『Gクラス』の生まれ故郷はオーストリア・グラーツ
柴﨑氏によると、『Gクラス』は本格オフロード、ラグジュアリー、ライフスタイルのいくつもの側面を持つモデルで、メルセデスのラインアップの中でも40年以上基本的なデザインが継続されているのはほかにないという。自動車業界全体を見渡しても、伝統やルーツを大切にする他社の車はあるが、その中でも『Gクラス』は、当時から変わらない形と、日常の使いやすさや安全性能を現代の形に進化させた状態で販売し続けている珍しい車種だと説明する。
『Gクラス』のアイデアは1972年に生まれ、79年に市販モデルが誕生した。誕生から約半世紀にわたり、本格的なオフローダーとしての性能を磨きながら、メルセデスらしい快適性や安全性を取り入れてきた。時代に合わせて役割や楽しみ方が広がり、今ではクロカンだけでなく、都市での日常や休日のライフスタイルなど、さまざまなシーンで選ばれるモデルとなっている。メルセデスといえばドイツを思い浮かべるが、実は『Gクラス』はオーストリア・グラーツ(ウィーンに次ぐ第二の都市)が生まれ故郷だという。
2018年の進化と高い走破性
同じ姿を保つために進化を止めてきたわけではない。時代に合わせて進化してきたのは、車両の構造やサスペンション、ブレーキ、安全装備、運転支援機能など走行性能、日常での使いやすさを支える部分だ。特に大きな節目となったのは2018年で、外観のアイデンティティーを継承しながらラダーフレームを新設計し、サスペンションには独立懸架を採用するなど、走行性能や快適性を大幅に進化させた。また、今も変わらず勾配や荒れた路面を想定した走行試験を通じて、本格オフローダーとしての能力を磨いている。高い走破性は、見た目だけの演出ではなく、『Gクラス』そのものを表す特徴だと柴﨑氏は語る。
日本市場での人気について、柴﨑氏は「長くお乗りいただいてるお客様が多いので、以前『Gクラス』を乗っていたお客様が、また新たに『Gクラス』をお乗り換えいただく」ことと、「『いつかは『Gクラス』に乗りたい』というお客様」の両方がいることで、人気が長い間継続できていると分析する。SNSで芸能人が『Gクラス』に乗っていることを発信していることについては、「ようやく手に入れた」や「以前、街中で見た時から夢だった」といった表現をしてくれる方が多く、『Gクラス』を象徴するようなイメージをそのまま伝えてくれていると感謝を述べた。
限定200台の特別仕様車と今後の展望
今回発表された『Mercedes-AMG G 63 MANUFAKTUR Edition (ISG)』は、限定200台、特別なゴルフバッグ付きのスペシャルなモデルだ。柴﨑氏によると、社内調査で『Gクラス』のユーザーが最も嗜んでいるスポーツがゴルフであることが分かり、親和性が高いと判断したという。コラボレーションしたTitleistの「LINKSLEGEND」ゴルフバッグは、Titleistの中でも上位モデルで、限られたゴルフコースや選定された限られた販売店でしか販売しないモデルであり、その特別感が今回のモデルと相性がいいと考えてコラボレーションしたと説明する。
最後に、日本市場における今後の展望について、柴﨑氏は「『Gクラス』全体を通して、やはり人気の高いモデルになりますので、今いただいてるお客様の需要をしっかり本社に伝えて、生産の台数であったり、いち早く皆様にお乗りいただけるよう、調整を今まで以上に対応していきたい」と述べた。また、モデルによっては比較的待たずに提供できるものもあるとし、「どうしても皆さん、『Gクラス』というと、『なかなか手に入らないよね』というイメージがあると思うんですけど、モデルによっては比較的お待ちいただかなくてもいいモデルもございますので、お問い合わせいただければ、ご案内させていただけるかと思います」と話した。