米ニューヨークで9月に開かれた国連総会の一般討論演説で、南米ベネズエラのロドリゲス暫定大統領が「外交関係と協力再開の意向を示してくれたトランプ大統領と政権に感謝したい」と述べ、世界を驚かせた。
米国の武力攻撃で政権交代
トランプ米政権がベネズエラに突然の武力攻撃を加え、反米政権を率いるマドゥロ大統領を拘束したのは今年1月のことだ。軍事作戦は国際法違反の疑いが強いとして国内外から批判を浴びた。
急きょ副大統領から暫定大統領になったのがロドリゲス氏。マドゥロ政権で複数の閣僚ポストを務め、最側近とされた人物だ。
反米姿勢から協調路線へ
そのロドリゲス氏が国連で口にしたのは、トランプ氏への批判ではなく感謝の言葉だった。マドゥロ氏は米国で麻薬テロ共謀などの罪に問われ、同じニューヨークの拘置所に収監されている。ロドリゲス氏の演説はまさに、米国の管理下に置かれたベネズエラが反米姿勢の転換を余儀なくされ、協調路線を歩み始めたことを象徴していた。
反米左派政権だったベネズエラは、米国の武力攻撃を受けて協調路線に転換した。米国が石油事業へ関与するなか、暫定政権下で民主的な選挙が行われるかが焦点だ。覇権主義的な米国への警戒もあり、中南米では中国などとの関係強化の動きもめだつ。