京セラ社長、アメーバ経営の課題指摘「部門にこだわり人材流動性低下」
京セラ社長、アメーバ経営の課題「部門にこだわり人材流動性低下」

京セラの作島史朗社長(59)は、AI(人工知能)の普及で半導体関連製品の重要性が増していることを受け、半導体などの成長領域へ積極的に経営資源を投入する方針を示した。

「創業者・稲盛和夫」のイメージからの脱却

作島社長は「創業者・稲盛和夫という人のイメージが強い会社だが、『こういう事業の会社だ』と世の中に明確に示せるようにしたい」と述べた。祖業のセラミックス以外にも、光学部品や通信技術といった複数の要素技術を持ち、得意領域に資源を集中させ、各部門の技術を融合して新たな価値を生み出す考えを示した。

アメーバ経営の課題と改革

部門ごとに採算を管理する「アメーバ経営」は全員が経営に参加するシステムだが、現在は部門にこだわるあまり、人材の流動性が低下し、社員の視野が狭くなっている面もあると指摘。事業や技術に「横串」を刺して考えるため、リーダーになる人材には、複数の部署や事業本部を経験してもらう制度を作ることも検討しているという。

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半導体事業の現状と今後の見通し

半導体事業は好調だが、大手企業を中心に在庫確保が先行しており、足元のAI市況は過熱気味だ。作島社長は「本当にこんなに(需要が)いくのか」という数字になっている可能性もあり、慎重に見ていく必要があると述べた。ただ、AIが世の中を変革する流れは変わらないとし、アメーバ経営のもう一つの狙いである「世の中の変化に応じて形を変えていく」ことを実践し、事業を再構築していきたいと語った。

歴史小説から得る勇気

作島社長は歴史小説を好み、司馬遼太郎の作品を小中学生の頃から読み込んだ。先見性で時代を切り開いた人物たちの人生を疑似体験できるような魅力があるといい、多くの本は押し入れにしまってあるが、時々読み返すことで難局に立ち向かう勇気を得ていると話した。

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