三重県伊勢市二見町のテーマパーク「伊勢忍者キングダム」が先月下旬から休業している。施設の公式サイトではリニューアルのためと説明しているが、再開の具体的な時期などは示されていない。
突然の休業告知
休業が施設のSNSなどで告知されたのは、夏休みシーズンで来客が期待されていた先月22日。市観光協会によると、休業について協会に連絡があったのもこの直前で、後日、施設の関係者が協会からの退会届を持ってきたという。突然の告知から約1か月となった8月19日、施設入り口にはロープが張られ、看板には「臨時休業」の文字が表示されていた。出口にもロープが張られ、「不法侵入者を発見の場合、警察に通報します」と記した看板が設置されている状態。リニューアル工事が行われている様子はなく、近くの伊勢神宮などのにぎわいに比べて、施設周辺は閑散としている。
経営悪化の背景
伊勢忍者キングダムは、城下町を再現した前身のテーマパークの運営会社が変わったことなどから、新たに忍者をメインとした施設として2019年に名称を変更。忍者や殺陣のショーなどが行われていた。前身のテーマパークの時には年間十数万人が訪れることもあったが、新型コロナウイルス拡大の影響もあって客が激減。22年には著名な庭園デザイナーに依頼して施設に巨大庭園を造るなどしたが、集客はその後も苦戦が続いていた。
運営会社の説明
現在の運営主体である「共生バンクグループ」(東京都)を巡っては、同社のグループ企業が運用する不動産投資商品「みんなで大家さん」の配当が遅れている問題で、出資金返還を巡る訴訟が起こされている。同グループは読売新聞の取材に対し、「『みんなで大家さん』と絡めた報道やSNS、インターネット、心ないユーチューバーの動画などの風説・風評被害に遭い、影響を受けて売り上げが激減した。社員や経営陣、その家族に対する風評もすさまじい」とし、「経営再建のために休業の措置をとった」と書面で回答した。施設は同グループにとって「重要な事業資産の一つ」としているが、再開時期については「公式サイトで知らせる」とするにとどめている。



