ホンダ・日産、SDV共通化で合意 競争力強化への一歩に
ホンダ・日産、SDV共通化で合意 競争力強化への一歩に

ホンダと日産自動車は、次世代車の中核部品や車載基本ソフト(OS)を共通化することで合意した。共同開発により投資負担を抑えつつ開発スピードを加速し、この分野で先行する海外勢に対抗する狙いがある。令和11年度以降に両社の新型車への搭載を目指す。日産が出資する三菱自動車も、両社の枠組みに加わることを検討するという。

世界市場での競争力低下への対応

世界市場では電気自動車(EV)を軸にした中国メーカーの伸長が著しく、日本車の競争力は相対的に低下している。協業によって世界市場で評価される車を開発し、競争力強化につなげてもらいたい。

両社が協業するのは、スマートフォンのように車載ソフトの更新によって性能を向上できる「SDV(ソフトウエア・デファインド・ビークル)」と呼ばれる次世代車だ。運転支援機能などを常に最新の状態に保つことができ、約10年後には自動車生産の3分の2をSDVが占めるとの予測もある。

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先行する米中勢への対抗策

SDVは米テスラや中国の比亜迪(BYD)など米中の新興メーカーが先行している。開発には多額の費用がかかり、1社単独では負担が重い。ホンダと日産はシステムを制御する「電子制御ユニット(ECU)」とECUに指示を出す車載OSなどを共通化する。負担軽減のため協業によるスケールメリットを生かすのは理にかなう。

両社は6年8月からSDVや電池など5分野で戦略提携の協議を進めてきた。同年12月には経営統合の協議に入ることでも合意した。統合協議は翌年2月に破談となったが、戦略提携を検討する枠組みは維持していた。協議開始から2年を経て実現したSDVでの協業合意は初の成果となる。

巻き返しに向けた課題

ただ、統合協議破談の後、日産は深刻な経営不振から大規模なリストラに追われ、ホンダもEV戦略の抜本的な転換を迫られた。両社が自社の立て直しに忙殺されている間に、新興勢の勢いは一段と増している。

SDVでの協業合意は巻き返しに向けた一歩となるが、開発に時間がかかれば、協業のメリットを打ち消すことになる。スピード感をもって競争力の高い新型車投入につなげることができるのか。協業の成否はその1点にかかっている。

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