モーター大手のニデック(旧日本電産、京都市)は4日、品質問題に関する調査委員会の調査報告書を公表した。調査委は、無断で製造工程を変更するといった不適切な行為が844件あったと認定した。
不適切行為の内容と深刻度
不適切行為は、顧客の承認を得ずに部材や工程などを変更する事案が9割超を占めた。試験や検査結果の改ざんや捏造もあった。事案の深刻度でみると、ニデックグループの役員や拠点長が関与したり、法令違反の疑いや安全性への高いリスクがあったりする重大な行為が60件認定された。
原因と背景
原因については、M&A(企業の合併・買収)で事業規模が急拡大する中、経営の権限が創業者の永守重信氏に集中し、短期的な業績目標の達成やコスト低減が強く求められたことなどが、不適切行為を許す「不健全な状態」を形成したと指摘した。
職員へのアンケートでは、8万9967人中3731人が「品質不適切行為を認識していた」と回答。このうち、37.8%が納期や売り上げ、収益、コスト削減への圧力を原因に挙げた。一方、永守氏ら経営陣が不適切行為を指示したり、関与したりした事実は確認されなかったという。
経営陣の対応
東京都内で記者会見した岸田光哉社長は「製造業の根幹である品質保証で、不適切行為が確認されたことを極めて重く受け止めている。会計不正に続き、多大なご心配とご迷惑をおかけし心より深くおわびする」と陳謝。製品の安全性に関しては「影響がないことを確認している」と強調した。



