コンテンツ補助金「最大30億円」拡大、集英社やサンリオ、pixiv、Crunchyrollなど採択
コンテンツ補助金最大30億円拡大、集英社ら採択

経済産業省が実施するコンテンツ産業向け補助金「IP360」において、日本発コンテンツの海外流通基盤を支援する「流通プラットフォーム拡大支援」(メニュー5)の採択結果が6月26日に発表された。1社あたり最大30億円(補助率2分の1)という規模は、IP360の全9メニュー中で最大である。

42件の応募に対して15件が採択され、倍率は2.8倍となった。採択企業には、集英社、サンリオ、pixiv、Crunchyroll、ゲームエイト、ブシロード、KADOKAWA、スクウェア・エニックス、NTTソルマーレなどが名を連ねている。

採択された主な企業と事業内容

メニュー5は、ゲーム、アニメ、マンガ、音楽、実写の5分野を対象に、日本発コンテンツを取り扱う国際的な配信・流通プラットフォームの拡大を支援する。海外向けコンテンツの供給量拡大や海外ファンの獲得などが補助対象となる。

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pixivは「pixiv百科事典」の英語版を開発。ブシロードは北米イベントで日本のコンテンツのCMを放送し、YouTubeや店頭でもプロモーションを実施する。Crunchyrollは日本のIPの需要拡大やアニメの正規配信強化に取り組む。

ゲームエイトはゲーム攻略メディア「Game8」の英語版で、英語特集記事やプロモーション広告を展開。サンリオは自社IPを活用したバーチャル空間コンテンツのグローバル展開を進める。

実写分野では、集英社やKADOKAWA、スクウェア・エニックス、NTTソルマーレなどが採択された。それぞれ海外向けの実写ストアやプラットフォームを強化し、正規版配信を拡大するほか、海賊版防止なども行う。

「投機的起業で利益追求が目的ではない」

IP360は「日本発コンテンツの海外売上を2033年までに20兆円に拡大する」という政策目標の下、総額約350億円の予算で全9メニューを展開する支援事業。メニュー5は予算を超過したため、第2回以降の公募は実施しない。

大企業への補助を巡ってはX(旧Twitter)を中心に「利益追求ではないか」との批判が出ており、経産省は6月29日にXで「投機的起業であり利益追求が目的ではない」とする見解を公表した(「DeNAに最大15億円支援」など、経産省がXで説明「大企業への利益追求ではない」)。

経産省は「資金余力ある企業でも、高リスク案件では投資を抑制しがち」と支援の必要性を述べ、「計画倒れとならないよう、進捗確認やKPI管理を徹底する」としている。

関連する議論と海賊版被害の現状

MIXI社長は「たかだか15億、こんなちょっとした資金を渡したところで、他国がぶち込んでるコンテンツ国家予算からしたらゼロみたいなもん」「税金をどうのって国民が足を引っ張ってたら何も始まらない」と発言。DeNAのスマホゲームに国が15億円支援する件について、賛否の声が上がっている。

経産省の調査によると、日本製ゲームや映像、音楽などのデジタルコンテンツに対する2025年の海賊版被害額は5兆7000億円に上る。2022年の前回調査(2兆円)の3倍近くで、今回から新たに調査対象としたキャラクターグッズの海賊版を含めると、被害総額は10兆4000億円に達する。

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