東京商工リサーチが発表した2026年7月の「円安」関連倒産の動向によると、7月の倒産件数は5件(前年同月比66.6%増)となり、3カ月連続で前年同月を上回った。
1〜7月累計は50件、過去最多ペース
1〜7月の累計は50件に達し、2022年以降の円安局面において最多だった2024年同期の48件を上回るペースとなっている。日銀による為替介入で一時的な円安是正が見られたものの、仕入れコストの高止まりによる中小企業の収益悪化が懸念されている。
7月の負債総額は16億9900万円(前年同月比24.1%減)となり、4カ月連続で前年同月を下回った。
最大の負債はティーレックス、仕入れコスト上昇が要因
7月で負債額が最も大きかった事案は、ベビー用品販売を手がけるティーレックス(大阪市)の9億4100万円だった。同社は円安の進行に伴って仕入れコストが上昇し、財務が悪化したことが要因となった。
7月に発生した「円安」倒産の業種別では、卸売業が2件、小売業が2件と、仕入れ価格の上昇が直結しやすい業種での発生が目立った。また、燃料費などが影響する運送業でも1件発生している。
為替介入で一時反発も、中小企業の厳しさは継続へ
為替相場は7月31日(米国時間)に一時1ドル=164円に達したが、日銀当局による「円買い」協調介入を受け、8月3日には1ドル=155円台まで急反発を見せた。
東京商工リサーチは、依然として物価は高止まりしており大幅な下落は期待しにくいとして、「中小企業の収益悪化を伴う状況がしばらく続くとみられる」と分析している。



