広島県の転出超過数は2025年に9921人となり、5年連続で全国最多だった。その中心は20代で、大学進学や就職を機に県外へ出たまま戻らないケースが目立つ。
この問題に取り組むため、マツダ、ひろぎんホールディングス(HD)、中国電力の3社と広島県が2024年に立ち上げた企業ネットワーク「HATAful(はたふる)」が、転職・就職情報プラットフォーム「OpenWork」の協力を得て、広島企業に関する5万件超の口コミや求人情報、転職データを分析した。
給与の伸びに10年の差
分析の結果、単純な年収の差だけではないことが分かった。23歳時点の年収を1としたとき、約2倍に達するのが東京は45歳なのに対し、広島は55歳以降だった。給与の伸びるスピードに、10年近い開きがある計算になる。
ひろぎんHDの執行役員・蔦下芽子さんは「東京のほうが給与水準は高いだろうという認識はありましたが、伸び速度にこれほど違いがあるとは思っていませんでした」と話す。
全国的な傾向
この傾向は広島だけに限らない。大阪、愛知、福岡でも、東京に比べると伸びペースはゆるやかだった。OpenWorkの執行役員CSO・堀本泰さんは「今回のような分析は初めてです。人口規模がさらに小さい県では、もっと差が出ても不思議ではありません」と話す。



